第305回:《探偵》ご近所トラブルが起きた時も探偵に相談を
ご近所トラブルというのは、意図せずに唐突に起こるものです。何年も住んでいる場所で、周りも引っ越しをして新しい人が来たわけではないのにご近所トラブルに発展したり、引っ越しをしたりしてきたりして新しい隣人と上手くいかずにご近所トラブルに発展したりすることもあります。
またご近所トラブルの中には、誰と衝突しているのかが分からないという場合もあります。ある日突然嫌がらせが始まり、家の前に生ゴミが置かれていたり、落書きをされていたり、車や自転車に傷をつけられたりしている場合、その瞬間を見つけなければ誰がしているのかが分かりません。
嫌がらせを受けているというだけで、他のご近所の方から距離を置かれることもあります。親身になって相談に乗っているところを見られると、自分もまた嫌がらせを受けるかもしれないと思ってしまうからです。学校のイジメと同じ思考ですね。
勇気のある人であれば、寄り添ってくれますが、寄り添ってくれていた人が嫌がらせをしていた張本人だったというケースもあるので、完全に信用してしまうにはリスクも生じます。
こんな時どうすればいいのでしょうか?
警察に相談をしても、弁護士に相談をしても、嫌がらせを受けているだけでは何もしてくれません。弁護士の場合は、嫌がらせをしている証拠があれば動いてくれますが、証拠を見つけるのは弁護士の仕事ではないため、初期の状態では何もしてくれません。
こんな時に役立つのが、実は探偵です。
探偵は浮気調査や人探しをする人たちというイメージが強いので、他に何をしてくれる人なのかが分かっていないところがあります。ですが、探偵は浮気調査や人探しのプロなのではなく、調査をするプロです。
そのため、誰か分からない人に嫌がらせを受けているというだけでも相談に乗ります。実際に探偵に相談をすると、嫌がらせをしている人の特定と、嫌がらせをしているところの証拠を調査報告書として渡してもらえるため、その報告書を嫌がらせをしている本人に見せて、これ以上嫌がらせをするなと伝えることも出来ますし、弁護士事務所に持っていって慰謝料の請求をすることも可能です。
他の業種の人に相談をしても、起こっている事象の解決にはなりませんが、調査を得意とする探偵だからこそ、嫌がらせであっても解決させることができるというわけです。
ただ中には、嫌がらせを受けたのはAさんの態度が悪いせいなのに、探偵まで雇って被害者面するなんて酷い人というような風評被害を受ける可能性はゼロではありません。しかしその人が行っていることは、イジメです。その人の言葉に同調している人もイジメている側です。
ですので、そんな言葉に屈する必要はありませんし、探偵を雇って嫌がらせを失くす行動は悪い事ではありません。むしろ名誉棄損で訴えることも出来ます。
声の大きい人の言葉が正しいのではなく、倫理観を持って冷静に考えれば何が正しいのかは判断できるはずです。
また嫌がらせのような低レベルな事をしてくる人は、指摘をすることで逆上する可能性もあります。こちらが正しいことを言っていても、一切受け付けず、自分がまるで被害者のような物言いをすることもあります。ですので探偵に調査の依頼をし報告書を貰ったとしても、一人で証拠を突きつけに行くのは危険です。
嫌がらせを受けていることを知っている家族と一緒に行くか、嫌がらせを受けていることを相談しても良いと思っているぐらい信頼している人と一緒に行くかしたほうが安全といえるでしょう。
ご近所だから証拠を見せて伝えればやめてくれると簡単には思わない方がいい場合があるからです。もちろん、証拠を見せるだけでやめる人もいますが、やめないパターンもあるので十分に注意をして下さい。そのため、証拠を見せて、嫌がらせを辞めてもらいに行く時には、ボイスレコーダーを鞄の中に入れておいたほうが安全とも言えます。
また嫌がらせをしている人がわかったとしても、その人の姿に全く見覚えがないというケースもあります。何かしらの因果関係があって嫌がらせをしている場合と、そうではない場合があるからです。
全く知らない人から嫌がらせを受けている場合は、その人がどこの誰なのかを調べることも可能です。調査中に相手が嫌がらせをやめてしまった場合は追跡ができなくなることもありますが、嫌がらせが継続しているなら可能です。
嫌がらせをしている人が知らない人で、その身元が分かった後、どうすればいいのかというと、どんな嫌がらせをしているのかにもよりますが、器物破損で警察に訴えることができる場合もあります。
この場合はどうしたら良いのかと悩んだら、調査報告書を受け取った時に、そのまま探偵に相談をしてみて下さい。こういったケースの相談を受けていることも多いので、どうしたら良いのかの回答を持っています。
また近所の人から嫌がらせを受けていると思って調べてみたら、近所の人ではなく、ストーカーによる被害だったという場合もあります。どこで誰がどんな感情を抱き、行動に出てくるのかは未知の世界です。ただ、起きてしまった現象があるのであれば、それがなぜ起きたのかを突き止めることは可能です。
もし今、嫌がらせを受けているのであれば、その度合いが軽くても重くても、一度探偵に相談をしてみて下さい。
「嫌がらせは受けているけど、これぐらい小さなことだから……」というのも、危ない考えです。中には嫌がらせをしているのに気づいてくれないから、もっと実害のあることをしようと考える人もいますし、その実害が嫌がらせがひどくなるだけではなく、そこに住む人への殺傷に発展する場合もあります。
どんな小さなことであっても、何かおかしい、嫌がらせを受けている気がする、というレベルでも、相談をしてみましょう。もちろん、勘違いということもありますし、ちょっと強い態度を取ったら、嫌がらせがなくなるケースもありますが、今起きていることが、軽いのか重いのかは判断できないので、一人で考えずにまずはプロに相談してみましょう。そうすることで、家族を守ることにも繋がりますし、余計ないさかいも起きずにすむかもしれません。
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