東京都調査業協会

探偵コラム

第300回:《探偵》探偵に依頼をする時に相見積もりは必要?

探偵に依頼をしなければいけない状況に突然陥った時、あまり相見積もりを取ろうと考える人はそんなにいません。ですが、相見積もりはしたほうがいいでしょう。とくに探偵に初めて依頼をする人であればなおさらです。

企業ではない限り、一般の人が何度も探偵に相談をしに来ることはありません。権力者や使用人を雇うような規模の家を持っている人などは、お抱えの探偵がいる場合もありますが、そうではない場合は大抵初めてです。

なぜなら探偵に相談をしに来る人の一番多い相談内容が浮気調査だからです。一つの家庭で何度も浮気調査の依頼を定期的にしてくる人はいません。もちろん、浮気調査を依頼して離婚をし、その後再婚したものの、その相手も問題があり浮気調査をという可能性はゼロではありませんし、浮気調査をしてクロだと分かったものの配偶者と和解したのにまた浮気をしたという場合もあります。

ただ浮気調査のリピーターになる人は、ならない人に比べると少ないといえるでしょう。

ですので、基本的に浮気調査の依頼をしてくる方は、探偵事務所に行くのは初めてという人が多いということです。

では初めて探偵事務所に相談に行く場合、非公開のことが多い探偵業界のことをどこまで知っているでしょうか?

おそらくほとんど分からない状態で、駆け込んできているはずです。イメージとして高額の調査料を支払って、浮気の証拠を見つけてきてくれる人たちというものではないでしょうか。

それでも探偵に相談に来るのは、もう自分の中で処理しきれなくなっているからでしょう。そのため普段の冷静さも失われている状態の場合が多々あります。

すがるような気持ちで探偵事務所に訪れた人が、他の探偵事務所にも足を運んで相見積もりをするという発想になるのが難しいのかもしれません。

ですが、調査料金というのは探偵事務所によってバラツキがありますし、どこまでのことをするのかにも違いがありますし、依頼人が何も知らないと思って吹っ掛けてくる悪徳業者の場合も否めません。

そういう見極めもする必要があるので、相見積もりは重要です。できれば3社ほどに実際に足を運んで探偵と話をし、見積もりを出してもらうと、その違いが見えてきます。それに3社も足を運んでいると、普段の冷静さも戻ってきますので、本当にこの人たちを信用していいのかということにも目が行くようになるでしょう。

ただ探偵事務所から見積もりを貰うためには、相談内容を詳しく伝える必要があります。誰にも話をしたくない、秘密にしておきたいという気持ちが強ければ強いほど、たとえ相手が探偵事務所であったとしても、自分の口から広げたくないと思えば、複数社に足を運ぶというのも心理的にしたくないと思ってしまうというのもあるでしょう。

ただ信頼できる探偵事務所を見つけるためにも、やはり複数社に行くのはお勧めです。初めて探偵に調査の依頼をするのだとしたら、探偵事務所の普通の状態がどういうものかは分からないものです。

ですが一社目、二社目と行ってみると、その二社を対比させることができるので、共通する箇所があれば、それが探偵事務所の普通の部分で、共通していない部分はその探偵事務所特有のものと判断することができます。そして三社目に行くと、今度は多数決ができます。A社とB社で違うところがあっても、どちらが正しいのかはわかりません。ですがC社が入ってくることで、A社とB社の違っていた部分が、A社とC社では同じだったという場合、B社が他の探偵事務所とは違うということがわかるからです。

こういう比較は、出来るだけ多くの探偵事務所に足を運んでみないとわかりません。

また探偵事務所の中には、探偵事務所の看板を掲げながらも、その実は探偵事務所の届出をしていなかったり、詐欺行為を行っていたり、法律に触れることをしていたりする事務所も存在しています。

問題行為が見つかり次第、その事務所はなくなるのですが、次から次へと発生してしまうため、ゼロにすることは出来ていない状況です。そういった事務所に足を運んでしまったとしても、契約を結ばなければ問題はありません。間違って契約を結んでしまったとしても、一人で抱えずに探偵事務所や消費者生活センターなどに連絡をすれば、解決できる可能性もあります。

また詐欺行為ではないのですが、高い調査料金を請求する探偵事務所も存在しています。例えば、浮気調査は見積金額を事前に出していたとしても必ずしもその金額にはなりません。なぜなら不確定要素が多いからです。浮気をしている証拠をとるために尾行をしていた際、調査員の交通費は実費ですし、尾行を開始して2時間で証拠がとれる場合もあれば、5時間尾行しても取れず、別日にも尾行をすることになる可能性もあるため、どうしても金額に変動があります。

それをなくすために、パック料金というものを提示している探偵事務所も存在します。ですが、パック料金に含まれている調査内容がどういうものかを把握していないと、パック料金を提示していない探偵事務所の方が結果的には調査料が安くなったという場合もあるため、なるべく安くすませたいと思っているなら、じっくりと考える必要があります。

またパック料金に含まれる調査の内容を教えてもらったら、他の探偵事務所でそれを確認してもらうのもありです。他社の見積もりを知らせることは、ルール違反ではありません。探偵のことは探偵に聞くのが一番です。

そうやってどこの探偵事務所に依頼をするのかを検討していれば、問題のある事務所と契約をすることもありませんし、調査料金も納得のできる探偵事務所を選ぶことができます。

ただもし、契約をしなければ見積もり料金は出せませんというような事務所が存在していたら、そことは話を打ち切るのが一番です。東京都内には探偵事務所が数百存在しています。その大半が善良な探偵事務所ですので、何かおかしなことを言っていると感じたら次の探偵事務所とアポを取りましょう。その探偵事務所でなければできないということは、特に浮気調査に関してはありませんので、納得のいく探偵事務所と巡り合うまで探すことをお勧めします。

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