東京都調査業協会

探偵コラム

第283回:《探偵》不安な気持ちを抱えたままだとどうなるのか

配偶者が浮気をしているかもしれない、となんとなくそう思った時から、心は疲れ始めます。これまでは何も気にせずに一緒に生活をしていた相手が、もしかしたら他の場所で異性と関係を持っているかもしれないと疑って過ごすのは、何も思っていない時と比べて全然違うからです。

配偶者が浮気をしているかもしれない可能性を考えるというのは、配偶者の裏切りに対して許す許さないという感情の問題もありますが、配偶者の裏切りによって離婚が差し迫っている可能性もあるというところにも問題があります。

配偶者が浮気をしていても、自分が見ないようにしていれば、離婚はないのかというと、必ずしもそうだということはありません。浮気をしているかもしれない相手を放置しておくと、配偶者が不倫相手に本気になってしまう可能性もあるからです。その場合、配偶者の方から離婚を言い出す可能性もあります。

配偶者の性格によっては、自分の不倫を黙ったまま、相手の悪いところを指摘して離婚を正当化し、慰謝料を払わずに離婚しようとする人もいます。

そのため、自分が離婚を考えていなくても、不倫の証拠は持っていた方が安全という場合もあります。

ですが、それらはそうなった時に考えることでもあります。そうではなく、それまでの経過の方が問題です。

不倫の可能性イコール離婚の可能性が出てくる、という部分です。それによって、人の心は不安定になります。

基本的に人は波乱万丈な状態を好みません。特に結婚をしてからも、お互いに自由恋愛OKという夫婦以外の場合は、安定を求める傾向があります。結婚をしたばかりの頃は、周りに結婚をしたと伝えた手前、何か問題があったとしても別れづらいというのはあります。ですが、別れづらいだけです。

しかし結婚機関が長くなればなるほど結婚生活が日常になり、人は自然とそれを守ろうとします。結婚生活とは言わず、家族の時間と思うようになれば余計に守ろうとする気持ちは強くなるでしょう。

それなのに、そこに不倫という要素が入ってくると、安定していた日常が消える可能性が出てくるわけです。夫婦しかいない家族よりも、子どもがいる家族の方が、余計に大問題ととらえる人もいるでしょう。

3年間夫婦として時間を過ごし、家族という感覚が生まれ、自分が日常の中でどういう役割で動けばいいのかを理解しながら動く日々。男性は会社員で働いていても、女性の場合は非正規で働いていたり、働いていない場合もあります。

そんな中で、夫が浮気をしているということを知ったら、どうでしょうか。きっとそれは、正社員として働いているときに、風の噂で自分がリストラの対象になっている、ということを聞いた時と同じような焦りを感じることでしょう。

これまで当たり前だと思っていた安定した日常がなくなる可能性が濃厚だからです。3年間夫婦として過ごしているよりも、5年、10年と月日が長くなればなるほど、絶望感は強くなります。

離婚によって起こることは、女性の場合は金銭的な問題です。周りからの目というのは、今の時代、そこまで強くはありません。しかし、金銭的な問題は、直接自分の日常に関与することです。

一軒家に過ごしていて、金銭面はほとんど夫の方が稼いでいたという場合で、さらに妻側が正社員として働いていなければ、離婚と同時に移り住むのは安い賃貸アパートです。さらに日々の食生活も変化するでしょう。

妻側も正社員として働いていたとしても、まだまだ今の日本では女性の方が給料が低いというところが多いので、やはり今までと同じ生活基準を保つことはできないでしょう。

さらに問題なのが、夫婦の間に子どもがいた場合です。夫側の不倫で離婚をすることになった場合、子どもは基本的には女性側が引き取ることが多いのですが、経済的な安定を考えると難しいところもあります。

夫の不倫によって、生活が不安定になることは、妻側は覚悟をしていなければできませんが、それによって子どもの未来の可能性をしぼめてしまうというのは、親としては辛いところでしょう。子どもの親権が妻側に行き、夫に対しては養育費を払うように伝えたとしても、夫側が不倫相手と結婚をしたり、一人で過ごしていても仕事が不安定になったり、ただたんに一緒に住んでいない子どものためにお金を払いたくないと思えば、やめてしまう可能性もあります。

一緒に住んでいるときは、どんな状態であっても子どものためにお金を遣えていたはずなのに、それが絶対ではなくなるというのも、また親としては心の負担に繋がります。

夫が不倫をしているかもしれない、妻が不倫をしているかもしれない、という可能性を考えるということは、離婚をしたその先の生活のことまで考えるということです。今言ったような未来を考えていて、心が不安定にならない人はほぼいないでしょう。だからこそ、配偶者が不倫をしているかもしれない、と気づいた時に不安になってしまうのです。

普段は安定を求めているわけでもないという人であっても、離婚後に同じ生活水準で過ごせる保証はありません。人は生活水準を上げることに抵抗はなくても、下げることには抵抗があり、自分が不幸だと思い込んでしまうところがあります。離婚をすることで生活水準が上がるということは、女性の場合ない人がほとんどです。もちろん、夫婦の中には女性の方が稼いでいる家族もあるので、その場合は別ですが。

とはいえ、です。
配偶者の不倫を疑ってしまうと、これだけの事を同時に考えなければいけなくなるので、心が疲弊し始めます。その時間が長ければ長いほど、心の回復までにも時間がかかってしまいますし、じゃあこれからどう生きていけばいいのかを考えることが遅くなります。

離婚をする未来を考えることは辛いかもしれません。ですが、配偶者が不倫をしていれば、いつかは来る可能性がある未来です。それなら早い段階で白黒はっきりさせて、行動をした方が心の傷は減ります。同じ結果なら、心の傷は少ない方がいいに決まっています。

不倫の白黒をつけるなら探偵はうってつけです。配偶者がもしかしたら不倫をしているかもと思ったら、まずは探偵に相談をしてみて下さい。

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