第277回：《探偵》探偵に相談したいけど勇気が持てない時に

探偵に相談をしたいことが出てきたとしても、勢いがなければ相談できない、勢いがあっても相談できないという人も中に入るのではないでしょうか。

実際の探偵事務所がどういうものなのかということが分からないので、どうしても物語の中の探偵と混同して考えている人も中にはいます。

例えば、軽い相談を電話でしただけでも逆探知されてしまい、住所を特定されて、そこから脅しをかけてくるのではないかとか、探偵自体が闇組織の一因で相談をしたら最後、高額な金銭を請求され、払えなければ体格のいい男の人が出てくるのではないかとか、そういった想像をしている人も中にはいるかもしれません。

もちろん、そんなことは全部嘘ですし、あり得ない話です。

電話をかけてきただけで逆探知をして住所を特定するという方法がないとは言いませんが、法律的に問題のある行為を探偵はしません。なぜなら、探偵は探偵事務所を設立する際に探偵の届出を公安に出しているからです。

法律に反することをしている探偵事務所を放置していれば、許可を出した公安にも責任が行ってしまうため、取り締まりは厳しくしています。

また探偵協会に入っている探偵事務所は違法な行為を一度でもすると加入できないなどの制限をかけているので、当協会のような探偵協会に加入しているだけで安心という見方もできます。

ただ探偵事務所の存在は知っていても、探偵協会が存在するということを知らない人が多くいます。それは、探偵協会がドラマや映画の中で出てこないからでしょう。

物語の中で探偵が複数出てくることはありますが、基本的に物語の中で探偵が複数出てくるときは、探偵事務所からは１人で、後は１人で探偵をしているようなタイプの人たちです。

探偵事務所と探偵事務所に繋がりがあり、探偵協会で勉強会を開いで集まっているということも、知っている人は少ないのではないでしょうか。

探偵の世界も横の繋がりはあります。むしろ横の繋がりがない探偵事務所は問題があるとみてもいいかもしれません。

探偵事務所の数は、一般の人が思っているよりは多いのですが、やはり狭い世界です。探偵事務所として営業をしていると、必ず他の探偵事務所との交流が生まれます。もし他の探偵事務所との交流が一切ないままに10年が過ぎた、という場合は何かしらの問題があるかもしれません。

昭和初期に日本にも探偵事務所が生まれました。そこから日本の常識が変わったり、情勢が変わったりしていますが、探偵業界はなくなることなく存続しています。それがなぜなのかというと、探偵は時代に合わせて柔軟に変化を遂げているからです。

ただ変化を遂げるといっても、やみくもに変えればいいわけではありません。世の中の流れを見ながら、他の探偵と話をし、これからはどの方向で進んでいくべきなのかを考えていくことが必要です。そのためには、やはり同業者と繋がっておかなければいけません。

また個人で探偵事務所を開いている人も、個人だからこそ同業者と繋がっておくことで、何か問題が起きた時に相談ができるということもあります。

問題といっても、何か犯罪に巻き込まれたというわけではなく、依頼人が同時に数名相談をしてきてキャパオーバーになったという場合も含みます。何人も依頼人が来ることは、悪いことではありませんが、１人で探偵事務所を開いていれば、一度に受けられる依頼には限りがあります。

また１人で探偵事務所をしているわけではなかったとしても、大手でもキャパオーバーになる事はあります。そんな時にヘルプで頼める横の繋がりがあれば乗り切ることができるというわけです。

ただ、依頼人側から見て、この探偵は横の繋がりがあるのかどうかを見極めるのは難しいでしょう。探偵事務所に相談をしに行って、他の探偵事務所の人とも繋がりがあるのかを聞くのも不自然です。

そういう時に使いやすいワードは、「この探偵事務所は、どこかの探偵協会に所属しているんですか？」です。これであれば、聞いても不自然ではありません。また、探偵協会に所属している場合、基本的にはホームページに記載していることがほとんどですので、そこで確認をするのもいいでしょう。

探偵協会に所属していて、他の探偵事務所と横の繋がりがないということは、ほぼありません。そのため、そこで判断をするのも一つの手です。

タイトルのお題に戻りましょう。

では、探偵に相談をしたいと思っても、勇気が出ない時はどうすればいいのでしょうか？

その場合、なぜ勇気が持てないのか、に着目する必要があります。たいていの場合、探偵に対する信用度が低いからではないでしょうか。であれば、信用度を上げるためにはどうすればいいのかを考えます。

探偵からはネット社会が普及し始めてから、出来る限りの情報をネット上に出しています。プライバシーの問題があり、全てを開示することは出来ませんが、ネット社会が普及する前に比べると、雲泥の差です。

それを探偵に相談をしたいけど、勇気が持てないという人に見てもらうのが一番です。

もちろん中には怪しげなことが書いているものもありますが、探偵事務所のホームページに書いていることで、基本嘘はありません。

嘘を見抜けない場合は、先ほども言った探偵協会に所属している探偵事務所を明認に探してみるというのも一つの手です。

探偵協会に所属している探偵事務所で問題のある探偵事務所は、そうあるものではありません。それでも初めは躊躇するというのであれば、探偵事務所に所属している探偵事務所のホームページをいくつか見てみると良いかもしれません。そうすることで、探偵業界がどういうもので、どういう相談を聞いてくれて、どういう料金体系になっているのかも、分かるようになります。

また、数ある探偵事務所の中から、一つの探偵事務所に絞ることができないという場合は、探偵協会に連絡をするのも一つの方法です。探偵協会では探偵に関する苦情も受け付けていますが、探偵選びのサポートもしてくれます。こういう悩みを抱えていて、ということを伝えることで、信頼できる探偵事務所を紹介してくれますので、迷った時には探偵協会に相談をしてみて下さいね。

← ＜探偵コラム目次へ戻る＞

東京都調査業協会 苦情相談窓口

〒101-0032 東京都千代田区
岩本町2-6-12 曙ビル402号
TEL:03-3861-2301（代）