東京都調査業協会

探偵コラム

第265回:《探偵》不倫を疑う行動を取ったら、どの時点で相談をすればいいのか

夫が、妻が浮気をしているかもしれない、と感じたとしても、どのタイミングで探偵に相談をすればいいのかが分からない人も多いのではないでしょうか。

そもそも、夫もしくは妻が浮気をしているかもしれないと感じた時点で、それを裏付ける証拠が必要なのでしょうか。

探偵は不倫調査を請け負っている事務所が多いですが、探偵事務所に不倫調査の依頼をする理由は、何なのでしょうか。

不倫をしているかどうか怪しいし、不安だから探偵事務所に相談に来た、という依頼人がたまにいます。たしかに、確証はないけれど、普段とは違う行動を取っている配偶者の姿を見れば不安になるのは当然かもしれません。もしくは、配偶者に異性の痕跡…例えばケーキやアクセサリー等のレシートを見つけた、ネクタイなどの装飾品のレシートを見つけた、夜の店の名刺を見つけた、知らない香水の香り、口紅の後、など限りなく黒に近いものを見つけた場合も、不安になるでしょう。

また、ホテルのカードやライターなどは定番ですが、確証的なものの一つです。

しかし、それらだけでは、不倫をしているでしょと問い詰めたところで、反論することは出来ます。

ただここで問題なのが、反論されたらダメなのでしょうか?浮気をしているかもしれないという気持ちを一人で抱えきれず、配偶者に気持ちを伝えたところ、否定された。もし否定されたら、受け入れるのでしょうか。

反対に、肯定された場合、どうするのかを考えていますか?肯定されたなら、今すぐ浮気相手とは別れて、自分に謝れと言うだけでしょうか。別れるというのも、配偶者が別れたよといえば、それでいいのでしょうか。

これは、探偵に相談をする時も同じことが言えます。

確かに、曖昧なまま放置をしておくのは、精神的に辛くなるため、はっきりさせたいという気持ちもわかりますが、はっきりさせた後でどうしたいのかまで考えておく必要があります。

それは探偵に相談をするしない、だけではなく、探偵に相談をしなくても、ある程度、配偶者の浮気に気付いているなら、それを配偶者に伝えるか否かというところです。それを伝えて、どうしたいのかが、一番重要です。

配偶者に別れてほしいだけなのか、愛人に慰謝料を払わせたいのか、世間に公表したいのか、離婚をしたいのか。もしこのどれにも当てはまらず、別れてほしいと言ったところで、どうせまた隠れて浮気するんでしょ、と思っているのであれば、特に何もしない、と言うのも一つの手です。

なぜなら、探偵に相談をしなかったとしても、配偶者に対して、「あなた不倫しているでしょ」と問い詰めること自体に、ストレスがかかるためです。

例えば、夫が不倫をしているものの、多少の贅沢もできるような生活費を入れてくれていて、自分も趣味の時間を作ることができるので、愛人と別れて自分と一緒にいる時間を増やされるのも面倒、と言う場合は、放置が一番です。

ただし、配偶者が浮気は浮気というふうに割り切って付き合っている人であっても、浮気相手との間に子どもができたり、何かの拍子に浮気相手に本気になるという可能性はゼロではありません。そういったリスクを理解した上で、放置を選ぶというのであれば、何も問題はないでしょう。

ただ、配偶者が浮気をしていることが世間にバレると、自分の社会的な立場が微妙になるから、放置しておきたいというのであれば、それは得策ではありません。自分の立場を守るためだったとしても、配偶者が浮気をしていることを相手に伝えた上で、離婚はしないということを決めることも出来るからです。

しかし、配偶者が浮気をしていることを指摘したら、配偶者はあなたではなく浮気相手を選び、離婚すると言い出した場合です。あなた自身も離婚を考えていたなら問題ありませんが、そうではない場合は、へたにつついたことで、望んでいない未来を引き寄せてしまうこともあります。それでも、浮気をしていない側の意見の方が基本的には優先されます。もちろん、相手にDVをしていたというのであれば、話しは変わってきます。

対等な夫婦生活をしていたうえで、相手が不倫をした場合は、不倫をしていない方が、その夫婦関係をどうしたいのかを決められるというのが、通常です。

では、話を進めましょう。
もし今、あなたの配偶者が浮気をしているとします。その場合、あなたはどうしたいですか?選択権はあなたにあります。

配偶者が浮気をしているかもしれない、決定的な証拠を見つけてしまった、などで、不安になる気持ちもありますが、それが現在の話です。その現在があって、もし本当に配偶者が不倫をしているのだとしたら、明日以降の未来で、あなたはその配偶者と一緒にいたいのか、一緒にいたくないのか、どちらでしょうか。

子どもがいたり、生活のこともあるので、ご自身の感情論だけでは決められない部分もあると思いますが、それを含めて、どうするのかを決める必要があります。

一緒にいたくないのであれば、円滑に離婚をし、相手から慰謝料を取るために、探偵に相談をした方がいいでしょう。

一緒にいたい場合は、これからも一緒にいるために、配偶者には不倫相手と別れてもらうのか、そのまま放置なのかを決めましょう。放置を選ぶのであれば、あなたがすることは何もありません。これまでと同じ生活を続けましょう。ですが、配偶者に不倫相手と別れてもらうのであれば、配偶者の性格を考えてから、自分で伝えるのか、探偵に逃げられないような証拠を取ってきてもらい、それを突きつけるのかを考えましょう。後者の場合は、探偵事務所への相談が必要ですが、前者の場合は、あなたのタイミングで配偶者に伝えましょう。

というように、配偶者が不倫をしているかもしれないという状況に陥ったとしても、あなたが相手の未来に何を望むのかによって、探偵に相談をするのか、しないのかが変わってきます。

配偶者が浮気をしている可能性が出てきたら、あなたは配偶者に何を求めますか?

現在の不安だけで行動をしていても答えは出ません。浮気をしている配偶者と未来を一緒に歩みたいのかどうか、そこが一番の肝ですよ。

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