第250回:《探偵》離婚を決意していないと探偵に浮気調査は頼めない?
浮気調査イコール離婚前提。と、考えている人が多いかもしれません。
確かに、浮気の証拠があれば離婚裁判を起こした時に、配偶者と浮気相手に慰謝料を請求するときに有利になります。口頭だけで浮気しているはずだからといって慰謝料を請求しても、「証拠もないのに」と言われてしまえば、慰謝料は払ってもらえませんし、反対に名誉棄損で訴えられる可能性もあります。浮気をしているのは向こう側なのに、訴えられる可能性もあるなんて思ってもいないかもしれませんが、証拠がなければ、そういう可能性もあるということです。
だからこそ、離婚裁判をして慰謝料を得ようとしていたり、完全な勝訴で裁判を終えようとしているのであれば、誰が見ても間違いがないと言い切れるような浮気の証拠が必要になります。ですが素人では、裁判でも有効な証拠を自分の手で手に入れるのが難しいため、探偵がいるのです。
探偵に浮気調査・不倫調査を相談すれば、配偶者が不倫をしている場合は、誰もが言い逃れできないような証拠を取ってきてくれます。探偵側も、離婚裁判慣れをしているので、どういったものが証拠として有効かということを知っています。
探偵に依頼をして、証拠を取ってきてもらったのに、その証拠が離婚裁判では使えなかったという場合は、その探偵事務所が正規の探偵事務所ではない場合があるので、探偵協会などにご一報ください。そういった探偵事務所はないとは思いますが、100%ではなく99%ぐらいではあるので、残念ながらゼロではないところがあります。だからこそ、探偵事務所選びの段階も重要ではあるのですが、それはまた次の時に改めてご紹介させていただきます。
話しを戻しましょう。
探偵に不倫調査をお願いした場合、それは離婚裁判に使われる、だから離婚を決意した人が探偵事務所に相談をしに行く、という流れはとてもスマートです。離婚裁判で、相手に情状の余地を与えないために、的確な証拠を持って挑む。それは正しい行動でしょう。ですが、浮気調査・不倫調査を探偵に依頼をするのは、離婚裁判を起こしたいからという理由だけで行うものではありません。
確かに探偵に調査をしてもらい、得た証拠は、裁判で有利に使えます。ですが、裁判を起こさなくても、配偶者に証拠を見せて不倫を今すぐにやめてもらうということに使うことも出来ます。これから先も配偶者と一緒にいたいからこそ、浮気相手とは手を切ってもらうために証拠を突きつけるという考えです。また、配偶者が浮気をしているのかしていないのかわからないものの、不自然な動きをしているのが気になるから浮気調査をして欲しいと相談をされるケースもあります。
浮気をしているのかしていないのか分からないからはっきりさせたいというだけで、もし浮気の証拠が出てきてしまったら、即離婚という風には考えていない方もいます。中には、どうするかは全く考えず、事実をはっきりさせたいということが目的の方もいます。
また、浮気の証拠が出なければ、自分の思い過ごしだったのかと納得するまで、繰り返し依頼を続ける人もいますが、それが何度も続けば、良心的な探偵は「これは浮気をしていないということですよ」と伝えてくれるでしょう。また浮気をしていないのに、怪しい行動を取っていた理由を暴くことができれば、それはそれですぐに納得して継続をしてでの調査をやめる方もいます。
また浮気調査を依頼して、浮気の証拠が出てきてしまった場合、相談をしていただけの段階では、夫婦関係をどうするのかを決められずにいたとしても、証拠を見た瞬間に気持ちが固まることもあります。浮気の証拠が出てきた場合は、相談者の配偶者が不倫をしていることが確定したわけですから、不倫相手との付き合いはただちに解消させるのが一番の目的になります。
あとは不倫相手と別れた配偶者に対して、それでも一緒に暮らそうと思えるのか、裏切り行為をした配偶者を許すことができずに離婚をするのか、それは浮気の証拠を見た時の感情に任せるのが一番良いかもしれません。
初めは離婚を考えていなかったとしても、浮気の証拠を見て考えが変わることもあるでしょう。
ですが、どんなに怪しい行動を配偶者がしていたとしても、不倫を認めたくないと思っている相談者は、基本的には配偶者のことを家族として愛している人なので、物的証拠が出てしまっても、現実をすぐには受け入れられない場合もあります。ですが、配偶者のことをすでに見限っている人であれば、配偶者の浮気を許すことはできないでしょうし、浮気をチャンスととらえて離婚に踏み切る場合もあります。ただ配偶者が資産家だったり、お金をたくさん稼いで、家に入れてくれている場合は、離婚に踏み切るかどうかというのは難しいと思う人もいるでしょう。
また浮気をしている側の方が自分の浮気を隠そうとせず、見せびらかして、離婚に持って行こうとしている場合もあるからです。この場合は、慰謝料を払うことになったとしても、不倫相手と再婚するつもりで、そういった行動に出ている可能性もあります。世の中には、結婚をしていても、配偶者以外の人の方を本気で愛している場合もあるからです。そういった場合、浮気をしていても慰謝料の請求だけをして、離婚をしない選択をする相談者もいます。
今回は色々なパターンを紹介しましたが、浮気調査・不倫調査というのは、色々なケースがあるということです。離婚裁判を起こすから、探偵に浮気調査・不倫調査を依頼するというケースだけではないということを覚えておいてください。
また、不倫をしているか分からないけど不安という現状があるのであれば、その不安をなくすためにも探偵に相談をするという方法もあります。探偵が調査をしても不倫の証拠が見つからない場合もあります。その場合は、本当に不倫をしていないという可能性が非常に高いので、依頼者の杞憂だったということがわかり、日々の生活にあった不安要素が消えるはずです。
不倫をしていてもしていなくても、不安要素は結婚生活に影を落とす材料になってしまうので、なるべく晴らせるように探偵がお手伝いをさせていただきます。
← <探偵コラム目次へ戻る>
東京都調査業協会 苦情相談窓口
〒101-0032 東京都千代田区
岩本町2-6-12 曙ビル402号
TEL:03-3861-2301(代)