第243回:《探偵》2024年になっても変わらない需要のある探偵
2020年代に入ってからもう4年が過ぎました。
4年があっという間に過ぎた気がしませんか?
2020年にコロナ騒動が起き、世の中の常識が塗り替えられ、良いことも悪いこともありました。探偵業界でも大きく変わったことがあると言えば、探偵会社によってはweb通話で探偵会社に相談ができるようになったことです。これは依頼をする側からして、何よりも大きなことではないでしょうか。
これまでであれば、電話やメールをした後は、直接探偵事務所に行くという選択肢しか、相談者には選択肢がありませんでした。しかし、今はweb通話も選択肢の一つになっています。コロナ禍はステイホームと呼びかけられていたので、それに従っている人もいましたし、普段は外に出ていても、新しい場所に赴くのには抵抗があるという人もいました。
そんな中で、最初に広まったのが会社と学校です。自宅勤務、自宅学習が認められるようになり、webをつなげることで仕事をしてもいい、web会議をすれば、家で仕事をしてもいいとなったり、web学習で学校の先生だけが学校に行き、生徒たちはそれをwebで見ながら家で学習してもいいというのが、小中高、大学に広まりました。
コロナ前から、IT企業では一部取り入れているところもありましたし、通信教育を選んでいる人は、そういった勉強の仕方をしている人もいましたが、ほとんどの人が初体験で、戸惑った方も多かったのではないかと思います。
それが2024年ともなると、それが当たり前になりました。教育の現場はweb通話での教育をやめて、実際に学校に通うスタイルに戻りましたが、一部の会社はそのスタイルを維持したままです。
探偵事務所も同じで、web通話を取り入れたままのところもあります。
探偵事務所がweb通話を可にすると、相談側は何がお得なのでしょうか?
探偵に相談をするとき、相談内容を第三者に伝えたり、相談をしていることを他の人に知られたり、さらには事務所に直接行ったときに怖い人が出てきたらどうしようと考えたり、するのが怖いのではないでしょうか。
探偵は守秘義務があるので、探偵の口から依頼人の情報を他の人に伝えることはありません。伝えることはないのですが、「言わない」ということを証明するのは難しいので、信じてもらうしかありません。
次の相談をしているところを他の人に知られないか、ということですが、web通話ができるようになるまでは、探偵事務所に直接足を運ばなければいけなかったので、探偵が他の人に〇〇さんが探偵事務所に相談に来ているよと言わなくても、〇〇さんが探偵事務所に出入りしているのを見たということを探偵以外の誰かが言いふらすことはあります。依頼人側も、探偵事務所に入るときは周りを気にして入ってくるとは思いますが、探偵事務所から出ていくときは、近くに人がいるかどうかを確認することができないので、見られてしまう確率が高いのは否めません。
しかし、web通話で相談ができるのであれば、探偵事務所に直接行く必要がないので、探偵事務所に出入りをしているところを、そもそも見られることがなくなるということです。探偵に相談をしていることがばれたくない人には、とても嬉しいシステムと言えるでしょう。
次に、まだ実際に契約をするかどうかを迷っている状態で、探偵事務所に直接行ったときに、事務所から怖い雰囲気の人が出てきた場合、無理やり契約をさせられてしまうのではないか、という心配もあります。場の空気に押されて、その場で契約書に判を押してしまうこともあるでしょう。見た目の怖さだけではなく、本当に脅しをかけてくるタイプの人も、ないとは言い切れません。探偵事務所と名乗っていても、まっとうな探偵事務所ではない場合もあるからです。
ですがweb通話であれば、脅しを回避することができます。脅されても、怖い人に何を言われても、いやだと思えばweb通話を切ってしまえばいいからです。探偵だから契約前でもweb通話をしただけで、こちらの素性がすべてバレてしまうのではないかと思いがちですが、実際はそんなことはありません。悪質な調査会社であれば、後追いをしてくるかもしれませんが、それは法的にさばける行為ですので、証拠を残しておけば撃退することができます。
またweb通話のいい所は、遠く離れた場所の探偵も雇いやすいというメリットがあります。例えば、地方に家があり、夫が転勤で1年だけ東京に単身赴任しなくてはいけなくなった時、地方から東京の探偵事務所に相談をして、夫の浮気調査をしてもらうという方法です。
単身赴任中は、独身気分に戻ることができるので、よほどモテないか、よほど家族愛が強い人ではないと、ちょっとした誘惑に負けてしまう可能性が非常に高いものです。出会い系サイトでも、一定数の単身赴任者の浮気相手の募集が書かれていることがあります。中には、単身赴任ではなく独身者として掲示板を利用している人もいますが。
これまでは、そういう案件は地方の探偵事務所に依頼をして、地方の探偵事務所に出張費を払ったうえで調査をしてもらっていたかもしれません。しかし、web通話ができるようになったことで、遠く離れているところにある探偵事務所の利用もしやすくなったのは大きなメリットです。
また、調査対象も自分も東京にいたとしても、自分自身がまだ小さな子どもを育てている場合も、探偵に調査をするのが難しくありました。妻の妊娠中、まだ子どもが赤ちゃんの時というのは、夫側が不倫をしやすい時期です。妻側も夫が怪しいと思っていても、妊娠中や乳飲み子がいる時に、探偵事務所に足を運ぶことができません。しかしweb通話があれば、実際に探偵事務所に行かなくてもいいので、家から相談をすることができます。
このようにweb通話は、探偵業界にも新しい風を吹かせてくれました。
昭和初期から始まった探偵業界ですが、令和6年になった今年も、まだまだ探偵業界は人々に必要とされている業界なのではないかと思っています。探偵業界も日々レベルアップを図りながら、現代の人に寄り添った調査をしていきます。
浮気調査だけではなく、何か困りごとがあればお気軽にいつでもご相談くださいね。
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