第231回:配偶者の浮気をなかなか受け入れられないのは当然の感情
自分の夫や妻が浮気をしているかも、という風に疑うことは嫌なものです。もちろん、恋人同士だった頃から浮気癖がある人だったり、結婚をしてからも浮気を繰り返している人だったりすれば、疑うことに抵抗はないかもしれませんが、そうではない人の方が多いものです。
世の中には浮気や不倫があふれていますし、結婚をしたからといって、一生涯一人の人だけを愛し続けるということは難しいでしょう。父と母になってしまうと、男と女の関係ではなくなってしまいますし、お互いに愛情のある夜の営みを過ごさなくなると、もともとは浮気癖がなかったとしても、誘惑をされたときに抗えなくなってしまいます。
それは男性でも女性でも同じです。男性は何歳になっても自分は男だという意識が強く、妻が女性でなくなってしまうと、外に女性を無意識に求めてしまいます。女性の方は、子どもがいると妻というよりも、お母さんになってしまうので、男を求めなくはなるのですが、男の方から女性として見られると、急に女に戻ってしまうことがあります。だから、男性も女性も不倫をしてしまうというわけです。
不倫は、どこの家庭で起きても不思議なものではありません。男だから、女だから、というのはないということです。最近は特に家の中にずっといるように見えても、ネットが普及しているので、いろんなところで出会いの可能性があります。例えば、オンライン上の趣味のグループに入っているだけだから安心だと思っていても、グループ内で意気投合し、お互いに姿が見えない状態で個別チャットをしているうちに気持ちが盛り上がって、愛の言葉を言い合うようになる…ということは、ないとは言い切れません。姿が見えていないからこそ、盛り上がることもあります。
また女性の場合は、出会い系サイトが無料で使うことができるので、ママ友とかの間で、気晴らしに使うのもありだと教えられて使っているうちに、実際に相手と会うことになり、ホテルに行く関係になるということもあるでしょう。サイト内だけでのやり取りであれば、不倫をしているとはいえるのかどうかは、その人次第ですが、法律的には引っかからないレベルです。ですが、その状態を見過ごしているうちに、一歩深い所に足を踏み入れてしまう可能性も出てきます。
それなのに、夫や妻が浮気をしているかもという風には、なかなか思えない人がほとんどです。街を歩いていて、夫や妻が他の異性とホテルに入っていくところを目撃してしまった場合であっても、あれは別人だったかもしれないと思う人がいます。毎日一緒にいる人を見間違えることがあるでしょうか?もちろん、すでに冷めきった家庭の場合であれば、見間違えることもあるかもしれませんが…。しかし冷めきった家庭の場合であれば、そもそも見間違えるというよりも、目の前にいても見過ごしてしまうことの方が普通かもしれません。
話が少しそれましたが、決定的な場面を見ても、一度では信じられないのは、やはり自分の家庭において不倫が起こるとは思っていないからでしょう。誰しも不倫をする可能性はあるという風に思っていても、それが自分に起こるとは考えていません。夫や妻を信じているから、不倫はしないだろうと考えているわけではなく、不倫ということが自分に起こるはずがないという気持ちの方が強いはずです。
ただ夫や妻が不倫をする可能性はゼロではないと思いながら、家庭生活を過ごしている人がどれだけいるのかというと、ほとんどいません。そんなことを考えながらだと、普通の家庭生活は過ごせないからでしょう。相手側も、配偶者から疑われているというのを感じ続けていると、それがストレスになってしまいますし、疑いをもたれていることで家庭不和に陥ることもあります。
しかしこれは、可能性はゼロではないと思って常に疑っておけというわけではなく、不倫をされたり、もしくは自分が不倫をしたりする可能性もあるかもしれないと、フラットに思っておく方がいいというだけのことです。疑うわけでもなく、絶対ないと思い込むわけでもない状態でいられると、いざ相手が不自然な行動をとったときに気づきやすくなります。
不倫に慣れていない人が不倫を始めた場合、やはり一番初めの浮気をした時が一番、変化があるときです。妻や夫に黙って異性と食事に行き、手をつないだというだけでも、普段とは違う行動をとってしまう人がほとんどです。腕を組んだ、だけであれば、変化はない場合もあります。腕を組むというのは、自分の意思とは関係なく、相手が勝手に組んできただけなので受け身な行動だからです。しかし、手をつなぐとなると、相手から手をつないできたとしても、自分も握り返す必要があります。その握り返したという思いが、異性と逢瀬をしたという感覚に近いので、不倫をしたことのない人であれば、何かしらの予兆は出るでしょう。
男性の場合は、まずいことをしたかもしれないという気持ちが生まれる方が多いですし、女性の場合は浮かれている人の方が多いかもしれません。そして、浮気相手とホテルにまで行ってしまうと、誰にも言い訳ができない不倫になります。
これまでも何度も異性とホテルに行っている人であれば態度は買えませんが、初めて不倫をした人が、初めてホテルに行った後に冷静でいられる人がいるでしょうか。もちろん、他人から見れば、いつもと何も変わらないように見えるかもしれませんが、毎日顔を突き合わせている夫婦であれば、その小さな変化に気づけるはずです。
夫婦生活をいつまでも円満な状態で暮らしたい、と思っているのであれば、配偶者は浮気をする可能性がゼロではないということを覚えておくことは大事なことです。魔が差しただけの1度きりの浮気を、その場ですぐに指摘することができれば、気の弱い人であれば2度目のホテルに行こうとはしませんし、行ってしまった場合はもっとわかりやすい態度をとります。
不倫相手に家庭を壊される前に、できることは早期発見だけです。配偶者が怪しい行動を繰り返していると思ったら、すぐに探偵にご相談くださいね。
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