第220回:不倫が始まるきっかけはどこにでも転がっている
どうして不倫はなくならないと思いますか?
人に欲がある限り無くならないのでしょうか。それも心理ですが、ただそれだけではなく、不倫はいつ何時、誰にでも起こってしまうことだからです。
人は引きこもりではない限り、いつも多くの人の中にいます。仕事関係、子ども関係、近所付き合い、趣味関係など、人が外で何かを活動しようと思うと、どうしても人に出会うものです。
そして、不倫が起こる家庭というのは、結婚前から浮気をしていないと体調を崩してしまうというような、ある意味病気の人でない限り、夫婦関係に問題があります。
夫婦になると恋人関係とは違い、家族として相手を見てしまうところがあります。もちろん、結婚したばかりの時であれば、家族というよりも恋人という目で見ている可能性もありますが、それでもやはり結婚前とは関係性が違います。
結婚をすることで恋人の時にはなかった、お互いの家族との関係ができて面倒ごとが増えて、ただ「好き」という感情だけではどうにもならないことが出てきてしまうからです。
その感情は夫婦の関係にちょっとした隙を作ります。恋人期間が長くてもお互いに浮気をしなかったとしても、夫婦になったとたんに不倫をしてしまう人が出てくるのは、そういうところがあるからでしょう。
人の心理として、何歳になっても男でいたいし、女でいたいというのがあります。子どもができても同じです。子どもを前にすると、お父さん、お母さんを演じなければいけませんが、一個人の男としての自分、女としての自分に戻る時間も必要です。
子育てが忙しい女性は、女としての自分はもういらないと言ってしまう時もありますが、子どもに段々と手がかからなくなってくると、余裕が出てくると、また女としての自分が欲しくなってくることもあります。
男性の場合は、男としての自分はいらない、という心理になることはほぼほぼないのではないでしょうか。あるとしたら職場がブラックで、働き過ぎてすべてがどうでもいいと思ってしまっている場合だけかもしれません。
それなのに、家族になってしまうと、お父さんお母さんで向き合うことはできても、男と女として向き合うことができなくなってしまう家庭が大半です。だからこそ、人は自分が男になれる場所、自分が女になれる場所を探して、家族以外に目を向けてしまうのでしょう。
40代ぐらいまでの男女は、基本的には不倫をするのであれば職場が一番多いものです。家庭があるということを、会社の人たちは知っていても、一緒に過ごす時間は家族よりも長いため、心を開きやすいというのもあります。
また、年齢がいくつであっても、頼りがいのある上司という立場であったり、頼りがいのある先輩や上司と一緒に仕事をする立場であったりすると、年齢差があっても不倫に発展します。
基本的に年齢による制限は、恋愛には関係ありません。10歳差でも20歳差でも30歳差でも、お互いが納得していればそれでいいでしょう。年齢差による制限があるとしたら、結婚の方です。一生自分の子どもはいらないというのであれば、年齢差による制限はないかもしれませんが、結婚をしたら子どもが欲しいと思っているなら、年齢差は子育ての弊害になります。
10歳差の場合、片方が25歳で片方が35歳であれば、子作りをすれば子どもができる確率は高いでしょう。ですが、子どもが20歳になる頃には片方は55歳になっています。ギリギリ60歳前です。
20歳差だと25歳と45歳の夫婦では、子どもが20歳の時片方は65歳です。30歳差なら、25歳と55歳の夫婦の場合は、子どもが20歳の時片方は75歳です。
というように、子どもを養うにはある程度若い年代ではないと難しいということがわかります。けれど、恋愛であれば25歳と55歳のカップルがいたとしても、それほど問題にはなりません。周りからは親子かなという風には、見られるかもしれませんが。
ですが、年齢差が恋愛では弊害にならないため、同年代しかいないわけではない職場に行っていたとしても、そこで不倫が始まってしまう可能性があるということです。しかも、25歳と55歳の不倫の場合は、55歳は久しぶりに異性として扱ってくれる25歳の子に夢中になるでしょう。ずっと家庭では、お父さん、お母さんの役割しかなかったのに、25歳の前では一人の異性として存在することができるのですから。
不倫が横行しているのは、職場だけではありません。次に多いのが趣味の場です。趣味の場の方が職場よりも、相手との距離感が近かったりしますし、プライベートな自分をさらけ出すことができる場でもあるので、素の自分をそのままさらけ出すことができます。
例えば、52歳と56歳の既婚者同士が、まるで学生の時のような気分で話すことができれば、それだけで一気に気持ちが若返って、恋愛に発展することもあります。
不倫は、自分が男として、女としていられる場所だからこそ、だんだんとそこにいる自分が大事に思えてきます。ですが、だからといって、今持っている家庭を壊したいというふうには思わないでしょう。お互いに家庭を持ちつつ、二人でいる時だけ男女の関係でいようと言いあっている不倫カップルもたくさんいます。
その均衡が壊れるとしたら、片方の家庭の配偶者が亡くなったり、夫婦関係が急激に悪化して離婚をしてしまった場合です。
お互いに円満な家庭を築いているなら、周りの人にバレないような不倫関係で、お互い満足できますが、片方が円満でなくなると、円満な方に対して嫉妬したり、不倫関係ではなく正式に付き合いたいという風に言い出すことがあります。
そうなると、W不倫だから気兼ねなくできていた関係が崩れてしまい、円満な家庭のままの方の不倫をしている人は、窮地に立たされることに。そこで家庭を選べば、不倫相手からの報復があるかもしれません。不倫相手を選べば、家庭を自分が完全に壊す結果になります。
不倫を始めた方が悪い、と言えば悪いのですが、永遠に幸せなままの不倫関係は存在しないということは確かです。
ただ、不倫をしている人たちを、円満なまま過ごさせるのは、不倫をしていない側としてはどうでしょうか?
そう言った窮地に立たせる前に、配偶者が怪しい行動をしていると思ったら、探偵にご相談くださいね。
← <探偵コラム目次へ戻る>
東京都調査業協会 苦情相談窓口
〒101-0032 東京都千代田区
岩本町2-6-12 曙ビル402号
TEL:03-3861-2301(代)