東京都調査業協会

探偵コラム

第202回:《探偵》どこからがストーカー行為にはいるのか?

世の中にいるストーカーの中で、悪意を持ってストーカー行為を繰り返す人は、実はそれほどいません。周りからストーカーだと言われても、本人は相手が好きだから、もしくは相手が本当は自分の事が好きなのにそっけない態度をとっているから、という思考でストーカーをしています。

ただ、このストーカーも、初めから「ストーカー行為」をしていたわけではなく、最初は普通に人が誰かを好きになった時に行うような行動を取っていただけ、という場合もあります。

例えば、街で偶然見かけていいなと思ったり、相手が誰かに親切にしているところを見かけていいなと思ったり、したとします。人の行動は、平日だと特に同じことが多いため、19時半ぐらいに、その人がいつもスーパーに通っていて、相手も同じ時刻にスーパーに通っていたら、何度も見かけるようになり、やがて顔を覚えて、「今日も会えた」と心の中で思う。

これは結構普通にあることではないでしょうか。男性でも女性でも、経験がある人は多いように思います。

平日は毎日、とはいかなくても、水曜日だけは同じ時間帯にスーパーに行くことがわかったら、顔を認識しているので、相手をすぐに見つけられるようになります。

始めは見ているだけで満足だったものの、少し話をしてみたいという要求が生まれてくるのも普通の心理です。会話のきっかけを見つけようと、スーパーの中でその人の後をつけるようになるかもしれません。

相手があなたの視線に気づいて、あなたを見た時、あなたは嬉しくて微笑んでしまうかもしれません。そこで話しかけることができる場合もあれば、話しかけられない場合もあるでしょう。もしこの時に話しかけることができて、それがきっかけで相手からも話しかけられるようになれば、もうお互いに顔見知りになっています。話しかけることができても、その次に相手から話しかけられてこなければ、あなたに対して興味はなかったということでしょう。

また話しかけられなかった場合、目があったんだから、また目が合うようにしたいと思って、さらに相手を追いかけるようになるかもしれません。

始めはスーパーの中だけでよかったのが、だんだんとスーパーの後は、どこへ行くんだろうという気持ちが強くなり、スーパーを出た後も追いかける。そうしているうちに、相手の家の場所を把握し、スーパーだけではなく家の前で待機するようになり、毎日何時に帰ってくるのかを把握するようになる。

自分の事に気づいてほしくて、相手のポストの中に手紙を入れたり、あえて物陰から出てきて自分の存在をアピールしたりするかもしれません。

休日になると、早朝からその人の家の近くに行き、相手が出かけるなら、出かけ先にも就いていくようになるかもしれません。

さて、どこからがストーカー行為に当たるでしょうか?

ストーカーは、初めからストーカーをして、自分の存在に怯えるところを見たいという意識を持った犯罪者ももちろんいますが、ほとんどは恋愛感情を消化できなかった人が一線を越えて、犯罪行為に至ります。
さすがに家までついて行ったらストーカーでしょう。と思うかもしれませんが、だったらスーパーで後を追いかけるのは、ストーカー行為に入らないでしょうか?

家までついていくのはダメだとわかっていても、ある時偶然その人の家が、自分の家の近くで、家の把握をしてしまう、ということもあるかもしれません。それからは、なんとなくその家が気になって、何度も見に行ってしまうこともあるかもしれません。今日は電気がついているから帰ってきているんだ、今日は電気がついていないから帰ってきていないんだ。

そう思いながら、家を見る行為はどうでしょうか?

普段の生活の中で、誰かが自分の家を出入りするところは、何度も見かけているはずですが、相手を「一人の人」として認識していないため、特に気になっていないものです。それが、興味を持った特定の人になると、途端にその人の顔を認識し、何気なく見ていた人が家を出入りする姿も意味のあるものに変わります。

話がそれたので、話を戻しましょう。

どこからが、ストーカー行為に当たるのか、ということですが、これは明確な行為の線引きはありません。
ストーカー行為は、迷惑行為です。つまり、何をやったら迷惑行為になるというわけではなく、相手側がされて嫌だと思えば、ストーカー行為、迷惑行為になるということです。

ストーカー行為を行っている人は、基本的に相手のことを何も考えていません。相手のことを考えていると言う人がいても、それはその人の妄想の中の相手の言葉です。客観的な視点で見れば、待ち構えられている状態はすでに嫌がらせ行為に当たります。

もしストーカーが男で、追いかけている相手が女性だった場合、スーパーでつきまとわれ、目が合うと微笑まれるとなると、普通に恐怖しかありません。男女が逆の場合でも同じです。純粋な気持ちで、話がしたい、恋愛に発展させたいと思うのであれば、つきまとうのではなく声をかけることが大事です。声をかけて、相手の反応が微妙だったら、その1回で諦めること。それが大人のルールです。何度も声をかけると、それもつきまとい行為となります。

ストーカー行為を受けている側も、スーパーでつきまとわれているだけでは、迷惑行為だと言いづらいところもあるかもしれません。ですが、付きまとわれて嫌な思いをしているのであれば、相手をストーカーと言って問題ありません。

それを放置している方が危険です。その人がいるかもしれないという恐怖心が、ずっと心に残り、精神的ダメージが強くなっていきますし、相手の行為もエスカレートしていきます。そうなる前に、探偵に相談をしましょう。

ストーカーへの対処法は、繊細な部分もあります。警察では殺傷事件にならない限り、なかなか動いてくれないところもあるのですが、探偵であればすぐに相談に乗ります。

探偵に依頼をすることで、まずは現状把握から行い、ストーカー行為をしてくる人がどういうことをしているのかを調査します。その後の、ストーカー解決法については、どういう方法がいいのかを一緒に考えていきましょう。
くれぐれも一人で悩まないようにして下さいね。

← <探偵コラム目次へ戻る>


東京都調査業協会 苦情相談窓口

〒101-0032 東京都千代田区
岩本町2-6-12 曙ビル402号
TEL:03-3861-2301(代)

電話0120-109-490メールフォーム