第178回:《探偵》探偵に相談をしたいと思ったのに躊躇してしまった時
探偵に相談をしようと普段から考えている人は、そんなにいないものです。
何かあった時は、探偵に相談をすればいい。そんな風に考えている人がいるとしたら、一度探偵に調査を依頼したことがある人か、探偵に調査を依頼したことのある人がそばにいたか、探偵小説などを読んで探偵ファンかのいずれかだと思います。
通常、一生のうちに探偵に相談をしなければいけない状況に追い込まれる人というのは、割合としては少ないのではないでしょうか?
弁護士に相談をする、というぐらいに、誰もが経験をするというものではありません。もちろん、本当はもっと気軽に探偵に相談をしてほしいと思いますが、こんな悩みまで探偵が解決してくれるとは思っていなかったという方が多いため、相談をしようという風に考えない、ということが起こっているというのもあります。
実際、一般の方が探偵に相談をすることで思い浮かべるのは、浮気調査と人探しではないでしょうか。
浮気調査は、探偵の十八番とも捉えられているように思います。
探偵は依頼人からの相談内容を他人には絶対に話さないという守秘義務があるため、他人にはバレたくないことを相談するのにはうってつけの職業です。
そして色恋というのは、誰にでも起こりやすいことで、誰にでも想像がしやすい、ということもあって広がったのではないかと思っています。
そして不倫というのは、よく芸能人で不倫をしている人がいたら、一般の人たちは思いっきりその人を叩きます。そんなことをするなんて最低だ、そんなことをするなんて人として間違っている、と。
まるで自分たちには関係のないことのように、これでもかというほどに叩きます。
ですが、「不倫をしたことがある人」というのは、どれぐらいの割合でいるのでしょうか?
不倫は珍しいことでしょうか?
「うちの旦那に限って」
「うちの妻に限って」
と、本気で思っている人は多いかもしれませんが、不倫をしている割合は昔から多いものです。2020年にインターネットでアンケートが行われ、それが発表されていたのですが、男性は27.5%、女性は21.7%の人が不倫・浮気の経験があると答えました。
つまり男性は4人に1人、女性は5人に1人が不倫・浮気をしているということです。ただし、結婚後の不倫・浮気をしたのかという問いに対して、男性は30.5%、女性は11%が「はい」と答えているので、男性の方がやや結婚後に浮気をする割合が高いということがわかります。
不倫や浮気というのはこれだけ身近だということです。
一昔前であれば、結婚をした夫婦は離婚をしてはいけない、離婚をすることは恥だ、という風潮がありました。そのため、バツイチであることを恥じている人も多くいましたし、実際に欠陥人間というふうに陰口をたたかれた人もいたかもしれません。
だからこそ、浮気をされるということは、周りには知られたくないということもありますし、浮気をしているかどうかを相手に知られずに調べたいという要望があって、その役目に探偵が選ばれたのでしょう。
だから特に、探偵に依頼をしたということを、周りの人には言えなかったはずです。
けれど今はバツイチ、バツニであっても、特に問題はありません。それは普通のことだと捉えられるようになったので、探偵に依頼をしたということもオープンにする人が増えたようにも思います。
ただ、何となく探偵に相談をした、ということは後ろ暗いイメージが残っているため、「夫の浮気で離婚した」ということは言えても、「夫の浮気を探偵を使って突き止めたの」とは、まだまだ気軽に言えないという風潮が残っているのが、探偵側としても不思議です。
探偵に依頼をすることは、当然ですが悪い事ではありません。それでも探偵に依頼をするときに躊躇してしまう人もいます。
躊躇する理由が、探偵という存在が未知の業界の人間なので信用できないから、というのであれば、探偵協会の記事や探偵事務所がアップしているブログを読んで、どうすれば信用できる探偵と出会えるのかを勉強していただければと思います。
もちろん、勉強をしなくても、当協会のように優良な探偵しか集まっていない協会に連絡をしてもらえれば、依頼内容に沿って、最適な探偵事務所をご提案することも可能です。
ですが、探偵に依頼をすることに躊躇してしまう理由が、探偵に調査を依頼することはいけないことだ、と思っている方がいたら、その認識は変えてほしいと思います。
何度も言いますが、探偵に依頼をすることは悪い事ではありませんし、「あの人は探偵を雇ったのよ」と揶揄されることもありません。今はそういう時代ではないからです。
20代や30代前半ぐらいの世代の人であれば、その辺りは問題ないとは思うのですが、50代より上の世代の人たちは、まだ探偵に相談をすることは、人に知られてはいけないことととらえている人が多いように感じます。
もちろん、依頼をしている間は、相手が友だちであったとしても、今調査をしてもらっているところ、ということは言わない方がいいでしょう。調査対象に、どの角度から知られるかわからないからです。
ですが、調査が終わり、報告書が上がってきた後であれば、誰に何を話しても問題ありません。
実際に探偵に依頼をしたということが、周りに知られたとしても、周りも何も言わないでしょう。興味本位で、どういう人だったのか、どういう調査をしてもらったのか、ということは聞かれるかもしれませんが、それぐらいです。
探偵に調査を依頼することに躊躇をしてしまった時は、どうして自分が躊躇しているのかを振り返ってみて下さい。
場合によっては、真実を知るのが怖い。ということもあるかもしれません。ですが現実から目をそらしていても、いい事は何もないということも確かです。そして問題がすでに起きているのであれば、早期解決が一番被害が少なくてすみます。
相談内容が、浮気調査、人探しの調査であってもです。もちろん、他の調査の依頼であっても、時間が経てばたつほど事態が深刻になる可能性があります。
もう一度言いますが、探偵に依頼をするのに躊躇してしまった時は、まずは躊躇した原因を自分で突き止め、それが本当に躊躇するものに値するのかを考えてみましょう。
探偵はどのタイミングであっても、調査に最善を尽くさせていただきます。
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