東京都調査業協会

探偵コラム

第170回:《探偵》探偵が特別だと思うからこそ、依頼をする時に壁がある

人はなんだかわからないものに心を開く人はいません。 そして探偵に対して、あそこは調査業界の一つで、相談をすれば調査をしてくれると軽くとらえている人もいません。

探偵が調査業界の1つだということを理解していても、探偵は妖しい職業の人という印象が強く、一般の人が気軽に相談できる場所ではないと認識している人が多いように思います。

とはいえ、探偵に依頼をするほとんどの人は一般の人なのですが、それは自分の力ではどうにもならないと心底思った時に、ようやく「探偵に」と救いの手を求めているというイメージがあります。

探偵がコンビニと同じという風にまで思う必要はありませんが、探偵は裏稼業ではありませんし、一般の個人企業と同じです。

特別視をしてしまうから、余計に探偵に支払う調査料金が高くなるということもあります。

探偵に調査の依頼をすることが、それほど特別なことではないと意識づけることで、実は相談者側の精神的負担もかなり軽減できるようになります。

探偵に依頼をすることが、弁護士に依頼をするぐらいのレベルのハードルの高さであれば、どうでしょうか?

自分で解決できそうだと思った時には相談はしないと思いますが、自分で解決できるかもしれないけれど確実にしたいと思った時や、早期解決をしたい時などは、弁護士に相談をすると思います。

他にも、これ以上精神的苦痛を受けたくないと思った時や、自分の力ではどうすることもできないと感じた時にも弁護士に相談をするでしょう。

探偵もそれと同じレベルでいいと思います。

探偵と弁護士で違うところがあるとすれば、一般の人のイメージの中で探偵は架空の存在、弁護士は実在する存在という意識があるところではないでしょうか?

架空のお話の中で出てくる探偵は、ほとんどが殺人事件などを取り扱っています。日本にいる探偵の中には、本当に殺人事件の調査に携わっている探偵も一部いますが、それはごくわずかです。

ほとんどの探偵は、企業からの依頼や一般の人からの依頼で調査を行なっています。弁護士も同じで、企業からの依頼や一般の人からの依頼で調査を行なっています。そのため、弁護士が実在する存在と認識しているのであれば、探偵も同じはずなのです。

そう思えるようになってくると、気持ちが楽になり、問題が起きた時の相談相手の選択肢の中に「探偵」が早い段階で入ってくるようになりませんか?

探偵に早い段階で依頼ができるようになると、心の負担が軽減されます。

探偵を特別視しているために、心の余裕が90%から99%ほどない状態にならないと、相談ができない状況を自分自身で作ってしまっているからです。

探偵に相談をすることは、そんなにハードルが高いことではありません。

心の余裕が50%ほど失った状態で相談をしても十分です。

この割合は人によって、考え方の違いがあって50%でも全然平気という人もいれば、50%でももう全然余裕がないという人もいます。なので、目安程度に考えて頂ければと思います。

探偵に相談をする時、相談者の心の余裕がどれだけあるのか、ということは重要です。

探偵は裏稼業ではありませんし、怪しい職業でもありませんが、何をしているのかという点においては、不透明な部分があります。

探偵という職業を知らない人は、おそらくこの国にはいないと言っても過言ではないほどメジャーな職業ですが、じゃあ現実の探偵がどんな仕事をしているのかを、ちゃんと理解している人がどれだけいるのかと言えば、関係者位しかちゃんとは把握していないでしょう。

確かに、他のメジャーな仕事。例えば、弁護士、警察官、車掌、商社マンなどの言葉も理解しているものの、じゃあ一日をどんなスケジュールで働いているのか、というと、そこで働いたことのある人や、何かしらの関係性があった人しかわからないと思います。

それでも、それぞれの職業の人に話しかける場合、そこまで心の余裕を失ってから話しかけるということはしないはず。弁護士の場合は、もしかしたらやや心の余裕を失っている可能性はありますが。

ただ、先ほどあげた、弁護士、警察官、車掌、商社マンと探偵は、何の差もない職業という認識だけは持てるようになってください。そうすることで何が変わるのかというと、探偵選びに失敗しなくなるという点です。

探偵だけではなく、どこの業界も同じですが、同じ職業であっても天と地のほど能力に差があったり、能力は同じなのに料金に大きく差があったりします。それらを冷静な判断で見極めるには、やはりゆとりのある心が重要です。

分かりやすい例を挙げると、家の水道管などはどうでしょうか?

少し水漏れをし始めた段階で、水道工事業者を調べ始めるのと、水道の蛇口が壊れて水が噴き出している段階で水道工事業者を調べ始めるのとでは、どちらが優良な水道工事業者を探すことができるでしょうか?

それに、少し水漏れをし始めた段階で放置をしているというのは、毎日水道を見るたびに、「やばいなぁ」という気持ちが発生します。日々の暮らしの中で、特に気にしなくてもいいはずのことを気にするようになるので、そのせいで他のことがおろそかになるという可能性もあるでしょう。

それに、水漏れがだんだんひどくなっていくたびに、「これはそろそろヤバいかも」という気持ちも膨れ上がっていき、他人に対してやや短絡的になってしまうこともあるかもしれません。

水漏れが発生したら、早い段階で水道工事業者を調べて、直してもらうのがベストです。

これと同じことが、探偵にも言えます。

一度発生した問題というのは、白黒はっきりさせるまで、心の不安要素として残り続けます。 もし仮に、配偶者が浮気をしているかもと感じた時に、探偵に調査を依頼せず放置をし、半年たった頃に配偶者の浮気が終わったように感じたとしても、どうでしょうか?

現状、浮気はしていないかもしれませんが、確実に怪しい時期があったことを、そのまま心の中に押し込めて生活をするというのは、ちょっとしたことで爆発をする種を、自分で心の中に入れこんでいることにはなりませんか?

はっきりしない方がいいと思うかもしれませんが、探偵に相談をしてはっきりさせることで、相手にもしっかり反省させ、ご自身の心の安定を取り戻すというのも重要です。

そのためにも、探偵に相談をするというハードルを、ご自身の中でなるべく下げてみませんか。

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