第153回:《探偵》誰にでも知る権利があるからこそ探偵が存在している
「知る権利」と言われると、少し大げさな気もしてくるかもしれません。ですが、真実を知ることが決していけないことではないということは、当然のことです。普段どんな行動を取っていても、人に対してどんな態度をとっていても、普段どんな生活をしていても、全ての人に等しく「知る権利」は存在しています。誰に何を言われようとも、知る権利を持っていない人は、どこにも存在しません。
ただ、知る権利はあるものの、知られては困るという人も世の中にはいます。隠す権利というものは存在しませんが、犯罪が絡んでいない場合には隠したからといって、罪に問われるわけでもありません。だから、誰かにとって不都合なことは隠してしまうわけです。そして不都合だとわかっているということは、その人自身も、それはしてはいけないことだということを理解した上で、行っているということですね。してもいいことであれば、隠す必要はありませんし、オープンにすればいいのですから。
そういった、してはいけないことだとわかっていても、行ってしまい、それを隠そうとしていることを探ることが得意なのが探偵です。もちろん、依頼がなければ探ることはしませんが、依頼があれば探ります。
探偵に相談をする方は、ほとんどの方が不安そうな表情をしています。
自分の勘違いではないのか、自分の早とちりではないのか、本当だったらどうしよう、知りたいけど知りたくないという気持ちを抱えている人も多くいます。どうして、知りたいけど知りたくないと思うのかと言うと、本当であってほしくないという気持ちがあるからです。もし本当だった場合、それは裏切られているということに直結している場合もあります。もちろん、知りたい内容によっては、裏切りではないこともあるかもしれませんが、人が隠そうとしていることというのは、えてして誰かに対しての裏切りの可能性が高いと言えるでしょう。
探偵に相談をするときは、すでにかなり追い込まれた状態になっていることが多いのですが、それでも知りたいと思ったことが、本当だった場合の覚悟を決めずに相談をしてくる方もいます。
人が隠そうとしていることを知ろうとするときには、やはり覚悟が必要です。知らなければ表面上は平穏な生活を送れるとも言えるからです。ただ、その平穏はかりそめの物ですし、隠そうとしている人がいつまでも、本気で隠そうとしているかというところにも疑問はありますが。
隠そうとしている人が、本気で隠そうとしなくなる状態というのは、どういう時だと思いますか?
もうバレてもいい、もう自分から言ってもいい、そしてかりそめの平穏な日常を壊して、新しい日常にしようという場合かもしれません。
知ることを諦めて目をつぶっていても、かりそめの平穏はいつ前も続かないということです。そして、質の悪い相手だった場合には、かりそめの平穏を壊す側なのに、そうなった理由を、潔白な人のせいだとする場合もあります。
そうなる前に、隠そうとしている人の秘密を、隠すものが何もない人が暴き、隠すものが何もない人が有利に事を運べるように、秘密を暴く必要があると言えます。
それに知ったからと言って、全てを行動に移す必要もありません。知った上で、自分にとって有利に事を運べるようになるだけだからです。
例えば、夫が不倫をしていた場合も、不倫をしている証拠を見つけたからと言って、それをすぐに夫に見せて、離婚届を突き付ける必要もありませんし、離婚裁判を起こす必要もありません。妻側にも人生計画はありますし、夫が不倫をしていて許せないからと、衝動的に動くのは危険です。
離婚をする場合には、これからの生活費や生活環境のことを考える必要が出てくるので、不倫をしている証拠を見つけたとしても、今後どうしていくのかを考えてから行動に出るべきです。
例えば、貯金を殖やしておく、仕事先を考えておく、もしくは仕事を始める、次に住む場所を考える、子どもがいるのであれば養育費についても考えるなどです。これらのことを考えた上で、準備万端となってから離婚裁判を起こすのがベストでしょう。
もちろん、夫と妻の2人しか家族はおらず、どちらも一定の給料をもらいながら働いているのであれば、決断は早い方がいいでしょう。家の中にあるもので、お互いにお金を出し合ったものがあるなら、それをどちらのものにするのかということや、現在住んでいる場所に自分がそのまま住み続けるのか、自分が出ていくのかということを決めれば、後は何とでもなります。
一昔前であれば、バツイチになることに対して世間の風当たりが強いところもありましたが、今はそんなことはありません。夫と夫の愛人から慰謝料をもらって、これからの人生を考えるというのは、早ければ早い方がリカバリーも聞くはずです。
夫の不倫を知る権利はもちろん妻にありますし、妻の不倫を知る権利も夫にあります。他にも、家族の誰かが薬をしている疑いがあるなら、それを突き止めて知る権利もあります。ただ、隣の家の人たちが怪しいから、どんな家族で、どんな話をしているのかということが気になっても、その知る権利はありません。あとは、別れた彼女が、今誰と付き合っているのかとか、今どこに住んでいるのかとか、そう言うことに対しても知る権利はありません。別れた時点で他人になっているからです。
全てのことに対して知る権利があるわけではなく、関係性のある人の事であれば知る権利があるということです。
正当な理由で知りたいと思うことがあっても、自分では調べられないという時に助けになってくれるのが探偵です。探偵は調査のプロですので、正当な理由で知りたいと思っている人のために正しい段取りを使って調べ上げます。特に、相手にバレずに調べたいという時には、自分で行動を起こすよりも先に探偵に相談をした方が、調べたい相手に警戒心を与えずに調べることができます。
家族や身内など正当な理由があるなら知る権利はありますし、相手が隠そう、あなたを騙そうとしていることも表に出すことができます。冷静に相談ができるうちに、一度探偵に連絡をしてみて下さい。きっと力になってくれますよ。
← <探偵コラム目次へ戻る>
東京都調査業協会 苦情相談窓口
〒101-0032 東京都千代田区
岩本町2-6-12 曙ビル402号
TEL:03-3861-2301(代)