第146回:《探偵》年末年始はその人本来の姿が出やすい時
年末年始になると、サービス業以外の人たちは、基本的にはいつもと違う行動を取ります。大人も子どもも冬休みに入るからです。
さらに、大人も子どもも冬休みに入るため、家族全員が休暇中ということで、普段は自宅で土日を過ごしている人たちも、実家に帰ったり旅行に行ったりします。普段とは違う場所で過ごすわけですね。
そして違う場所で過ごすとき、旅行であれば、一緒に行った人たちは基本一緒にいるものですが、実家に帰った場合はどうでしょうか?
家族の場合、父親、母親、子どもはそれぞれ別のことをしていませんか?
父親の実家に帰った場合、夫は兄弟と一緒にいたり、親戚と一緒にいたり、ちょっと友だちに会ってくるわと言って外に出かけたりします。妻は夫の両親の相手や夫の母親、兄弟、親戚と料理を作っているかもしれません。子どもは、従妹と遊ぶか、出かけてくると言ってフラッと外に出てしまうかもしれません。
これが母親の実家に帰った場合だとしても、基本的に妻は家にいるでしょう。ですが、夫と子どもはどうでしょうか?
また、実家が近所にある場合は、帰ったとしても元旦や三が日ぐらいで、他の日はプチ同窓会をしたり、フラッと外に出かけて行ったとしても、誰も何も不思議には思ったりしません。
ですが、ここが危険なところです。
普段と違う行動を取っていても、不倫をしていたり、危ないことをしていたりしていても気づかれにくいということがあります。
また、これは実際にあったことですが、ちょっと散歩してくると言って、3時間、4時間程度家を空けただけだから、問題はないと思っていても、実は愛人が家の傍のマンションに住んでおり、そこで情事に及んでいたということがありました。
妻は、まさかそんなに近くに愛人がいるとは思っていないので、油断をしていたようです。
これが昔の日本や、田舎であれば通用しません。近所付き合いも盛んで、誰がどこに住んでいるということを把握しているからです。
近所に愛人を住まわせていれば、○○さんのところの旦那さんが、あの家に入っていくのを何度も見ちゃったのよ~、なんて噂がすぐにたってしまいます。ですが、今の東京であれば、他人に興味を持っていないので、隣の家の人が、あの人よくこの家にくるな。恋人なのかなぐ来は思ったとしても、その顔を覚えていることはなく、他の場所で見かけたとしても特に気にならないことがほとんど。稀に気づいたとしても、妻に対して夫が不倫しているみたいですよ、とはわざわざ言いに行ったりもしません。
面倒ごとに巻き込まれるがの嫌だからです。ただし、どちらかが著名人だった場合は別です。不倫ネタで揺すれると思えば、面倒ごとにも首を突っ込んでいくのが人間というものだからです。
話はそれましたが、年末年始の自由な時間についての話に戻りましょう。
年末年始は誰もがイレギュラーな行動を取っていても、各々が忙しくしているため、他人の行動に目を向けている暇もないため、実はここで普段の願望をかなえようとする人がいます。
愛人関係として付き合っている人がいるのであれば、しっかりと計画を立てて、12月29日や30日、もしくは仕事納めの28日に会う可能性がありますし、年が明けてからであれば、2日、3日というのも予定を合わせて会う可能性もあるので、注意が必要です。
ただこの時期、愛人はいなくても遊びたいということで、出会い系サイトを使って、1度限りの相手を探している人もいます。年末に向けてスマホをよく見るようになったり、午前中にスマホを頻繁に見てから、急にシャワーを浴びて綺麗目な下着を身につけようとするのであれば、疑う余地はあります。
まだ感染症対策が歌われてはいますが、去年に比べるとやや緩くなってきているのも事実です。完全な濃厚接触をするわけですから。ただし、仮に浮気相手が感染しており、その相手と濃厚接触をして、本人も感染してしまったとしても、浮気のことを言うでしょうか?
現在は経路不明、市中感染という便利な言葉があるため、浮気をして感染をしたとしても、それがバレないということがわかってきているので、浮気が以前よりもしやすくなっています。
愛人がいる場合と、出会い系サイトで一時的な浮気をする場合とでは、行動し方に違いはありますが、見ていれば何となくわかることです。
また、年末年始の行事の中にある、プチ同窓会も危険です。同窓会に行ってくると言って、実は浮気相手のところに行っている可能性もありますが、同窓会の中で相手を見つけて、その人と一線を越えるという話はよく聞くものです。しかも1回では終わらず、何度もという可能性もあるので、火種があるのであれば早期に消しておきたいところ。
年末年始というのは、不倫が起きやすい時期だと思って、先に探偵に相談をしておくのも一つの手です。
ただこの時期に起こりやすいのは不倫だけではありません。犯罪に関することも起こりやすい時です。色々な年代の人が自由になるために、他人をうらやましく思ったり、日々のうっ憤を晴らしたいという気持ちが高まります。さらに、持っているお金は全て浸かってしまおうという気持ちになることもあるため、薬に手を出す人が増えます。
もとから薬をしている人は、年末年始だから薬物を買おうという感じにはならず、持っている薬がなくなれば買いに行きますが、新規のお客さんは長期休みの時に増えやすいものです。薬をやっている人が、薬をやっていない人と接触する機会が増えるからです。例えば、不倫の時にも出てきた、同窓会。
同窓会でやや暗い顔をしていたり、逆にお金がたくさんありすぎて困っていると自慢している人がいたりすると、その人は近づいていきます。
「これまでとちょっと違うことを試してみない?」
というようなことを言って、初めは無料で薬を渡してくるからです。
薬を拒めなくても、使わなければまだ問題はないのですが、1度でも使ってしまえば後戻りができません。そうなると第三者の介入が必要となってくるので、もし自分のお子さんの行動がおかしいと感じた時には、探偵に相談をして調査をしてもらうというのも手です。実際に、薬をしているかしていないかを調べて欲しいという依頼は、よくきます。
年末年始も気を抜かずに過ごしていきたいものです。
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