第90回:《探偵》セクハラやパワハラも探偵に依頼をすることで実態を明らかにできる
探偵の仕事というと、どうしても「浮気調査」というイメージがあったり、企業が信用調査を行うときにつかうものというイメージがあったりしますが、その他にも探偵に依頼をすることでメリットのある調査があります。
それが、セクハラやパワハラの調査です。
セクシャルハラスメントやパワーハラスメントという言葉は、ここ数年よく聞くようになりました。こういったことが、昔はなかったのかというと、そうではなく、その事柄を表す言葉がなかっただけです。
日本でセクシャルハラスメントという言葉が使われ始めたのは、1980年代半ばと言われているが、1989年に新語・流行語大賞で金賞をとり、一般的にはこの時期に広がったのではないかと言われてもいます。
それに対して、パワーハラスメントはもっと最近の言葉で、日本で使われるようになったのは2001年になってからです。
まだ2、30年しかたっていない言葉のため、各個人の中でしっかりと認識するようになったのは、本当に最近のことと言えるでしょう。
日本の高度成長期時代では、地位や権力があるものが、ないものに対していやがらせをするというのは、ある意味日常茶飯事でした。昔からパワハラという言葉があれば、取り締まられていた人たちは多くいたでしょう。
またセクハラは、女性の社会進出がきっかけで起こるようになっています。社会進出をしなかった女性たちが多くいた時代では、会社で女性を見かけることが少なく、完全な男性社会だったため、どう扱っていいのかがわからなかったというのもあるのかもしれません。
さらに、社会進出をする女性は、男性と同じように働けるということを、男性が認めたくなくて、お茶くみやコピーを取らせるような仕事しかさせなかった会社も多くありました。
そんな時代を乗り越え、今では男女雇用機会均等法のもと、男性だから出世する、女性だから出世させないという風潮はほとんどなくなりつつありますが、業界によっては色濃く残っているところもあるのが現状です
こんな情報もあります。
世界経済フォーラム(WEF)では、毎年世界の男女平等ランキングというのを発表しています。つい先日発表したランキングでは、日本は何と121位でした。G7では断トツで最下位ですし、差別が強いとされている他のアジアにも負けています。
こういった経緯もあり、会社や社会では、知られていないだけでセクハラやパワハラは日常的に横行しています。
ただ、セクハラやパワハラは、当事者が加害者に対して訴え、さらに証拠がなければ成立しません。日常的にハラスメントを受けている人が、裁判で最後まで戦えるように証拠を集めようとするのは厳しいものがあるでしょう。
そこで使ってほしいのが、探偵です。
探偵に調査を依頼することで、セクハラやパワハラの証拠を集めることができます。依頼をする人は被害者の場合がほとんどですが、社内をクリーンにしたいということで、企業の役職のある人や社長自らが依頼するということもあります。
被害に遭っている人が探偵に依頼をした場合は、主に対象者(加害者)の身辺調査をしたり、関係者から聞き込みをしたり、インターネットで調査をしたりして、決定的な書庫を集めます。
時には依頼人に協力をしてもらって、実際にハラスメントを受けているところを証拠として撮影することもあります。
もし、依頼人が被害者ではなく、会社の役員や社長であれば、また別の方法で調査をすることも可能になります。ここでは、書きませんが、こちらの方が確実に証拠を集めることができます。
ハラスメントは会社で起こっているイメージがあるかもしれませんが、バイト先でも起こることはあります。例えば、お子さんが働いているバイト先。妻が働いているパート先。最近、家族の様子がおかしいと感じたり、日に日にやつれていっている気がするなど、不安なことがあれば、それも探偵にご相談ください。
ご家族が、バイト先やパート先でどういう状態で働いているのかを調べることもできます。調査をしてみて、ハラスメントを受けているようだということがわかれば、そこからは対象者を家族ではなく、加害者の方に移行することもできます。
大切な家族の代わりに、ハラスメントの現場を押さえたり、証拠を集めたり当事者の代わりに家族が訴えるということもできます。
またその他に、ハラスメントといじめの間にあるのが、PTA委員会や地域の集まりです。狭い世界のため、「苦しい」ということを言えない人もいます。
探偵の調査の中には「みまもり調査」というものもあります。これは、お子さんがいじめに遭っていないかどうかを調査するというものです。
つまり、探偵はハラスメント対策だけではなく、いじめに対しても調査をすることができるということ。
PTAや地域の集まり、ママ友、マンションでの集会など、そういった狭い人間関係の中で起こることも調査可能です。
とくに小さい人間関係の場合、SNSなどインターネット上でのいじめやハラスメントに発展していることが多いため、探偵も調査がしやすいという利点があります。
「これぐらいのことなら、私が我慢すれば……」
なんて思わずに、助けを求める場所があるというのを覚えておいてください。今の探偵は、弁護士と提携している事務所も多いので、探偵が裁判で有利になる証拠を集めてから、弁護士と一緒に相手を訴えることもできます。
苦しい状態になっていたり、家族がそういう状態に巻き込まれていそうだと感じたりしたら、まずはお気軽に探偵事務所に電話相談をしてみてください。探偵が話を聞いて、どうすれば良いのかのアドバイスをいたします。
抱えているだけでは解決しないことも、探偵と話をすることで証拠を集め、辛い日々から解放される日訪れるようになります。
また、一人で抱え込んでしまうようなタイプの人がハラスメントやいじめに遭っているまま放置していると、取り返しのつかないことになる可能性もあります。加害者側は、被害者がどんな状態になっていても、「やめてほしいと」懇願しても、手を緩めることはありません。
加害者を大人しくさせるためには、証拠を突きつけるしかないということだけは、覚えておいてくださいね。
← <探偵コラム目次へ戻る>
東京都調査業協会 苦情相談窓口
〒101-0032 東京都千代田区
岩本町2-6-12 曙ビル402号
TEL:03-3861-2301(代)