東京都調査業協会

探偵コラム

第26回:探偵社の「調査力」

探偵に調査を依頼しようと検討している恐らくほとんどの方は、探偵社を選ぶ基準としてまずは料金を確認するものと思います。もちろんお金は大事ですし、探偵に依頼するには数万円~数十万円くらいのご予算を覚悟されているでしょうから、慎重になるのも当然かと思います。

しかしその大事なご予算を無駄金にするか有効活用できるかは、依頼した探偵社の調査力にかかってきます。
探偵社の謳う「調査力」というのは、私ども同業者でさえもわからないものです。それがこれまで探偵などに接する機会のない一般の方々が「調査力」と言ってもピンと来ないのは仕方の無いことだと思います。

余談ですが、なぜ私ども同業者でも調査力を見抜くことができないのか?それは探偵業の場合、守秘義務の関係上、調査報告書を公開することができないからです。よって尾行調査で撮影した動画や画像を宣伝として利用し、公開することができません。

仮にそれらを掲載している探偵社があったとすれば、それは ①自社の従業員や友人・知人に頼んで尾行している風景を撮影し、その画像を掲載しているか、あるいは ②実際の対象者を撮影したものを加工して掲載しているかのいずれかだと思います。
第三者から見れば、掲載されている画像が①なのか②なのかわからないため、結局その探偵社の実力はわからずじまいです。

他社の仕事ぶりがわかる場面と言えば、他社と契約した依頼人が、契約した探偵社の仕事ぶりに満足できず弊社を訪れたときです。その時、依頼人は他社で受け取った報告書を持参してくることが多いため、私どもはその報告書を見ることによって他社のレベルがある程度わかります(尚、「成功率100%!」とか「業界最大手!」、「お客様満足度 第1位!」などと謳っているところは、全て根拠が明らかになっていないため論外です)。

閑話休題。

「それでも、どの探偵社も一定レベルの調査をしてくれるんでしょ? だったら少しでも安いほうがいいわ」・・・信じられないかもしれませんが、その考えは非常に甘いです。

例えば弁護士や医者は、得手不得手はあるにせよ超難関の国家資格を有している方々ですから、仮にその弁護士や医者にとって不得手な分野の相談をしたとしても一定レベルの回答は得られると思います。
しかし探偵業界においては、開業3日目の素人から業歴20年の職人まで技術や知識レベルは相当激しいものがあります。運悪く技術力の低い探偵社と契約してしまいますと、無駄に調査料金だけが嵩んでほとんど結果が得られないという事態も起こりるというわけです。

◇じゃあどうしたらいいの?
無駄な調査料金を支払う羽目に陥らないためにはどうしたらよいか?
簡単です。素朴な疑問をそのまま探偵社に質問してみたら良いのです。

【質問の例】
Q:「成功の定義(報酬発生の要件)」は何ですか?
Q:対象者を見失った場合はどうなりますか?
Q:撮影に失敗した場合はどうなりますか?
Q:警戒あるいは調査が発覚してしまった場合はどうなりますか?
Q:調査中は経過を報告してくれるのでしょうか?
Q:調査にGPSは使いますか? どのような使い方をしますか?
Q:調査にバイクを使用しますか?
Q:調査終了後はどのような調査報告書をいただけるのでしょうか?

このような質問を探偵社にぶつけてみて、そこで説得力のある回答が得られれば、その探偵社の調査力は信用して良いのではないのでしょうか?

執筆者:東京探偵社AI 柴川 誠

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