2024-06-11

    探偵というイメージが、昭和にできたものだからか、物語の中の探偵が古臭いままだからなのか、昔からの探偵に対する印象が変わっていない人も多いかもしれません。

     

    例えば、昭和のイメージで言うと、トレンチコートを着て、ハンチング棒をかぶり、たばこを吸って、暗い部屋にいる中年男性。確かにそういった探偵もいるかもしれませんが、全員がそうではありません。

     

    20代の若い探偵もいますし、女性の探偵もいます。得意分野も様々あります。もちろん、ITに強い探偵も珍しくありません。

     

    探偵のことを知らない人たちが、探偵がどう進化しているのかということに疎いのは、やはり今の探偵のことを物語として書く人が少ないのと、物語の探偵のヒット作が古いものばかりだからというのもあるのかもしれません。

     

    シャーロックホームズ、エルキュールポワロ、金田一耕助などのヒット作は、現代の探偵の物語に比べると、どうしても二番煎じがいなめなかったり、昔の探偵のヒット作を超えるものが世に出ていないので、探偵のイメージを変えることができないのかもしれません。

     

    また現実の探偵の印象が、現代の人たちにないというのもあります。

     

    これだけネットが普及し、様々なことが公になっていますが、探偵業界のことは、それほどオープンになっていないように見えます。探偵に持ち込まれる相談内容が、人にはバレたくないもののため、公にできることが少なく、秘密主義のように見えてしまうという難点があります。

     

    また、どういった流れで探偵に依頼するのか、調査料金はいくらなのか、どういう相談なら引き受けてくれるのかについても、詳しく明記しているところが少ないというのも特徴です。

     

    なぜならこれは、案件によってみな違うからです。

     

    例えば、AさんとBさんが同じ探偵事務所に、同じ時期に行き、どちらも夫の不倫調査の相談をしたとします。しかしAさんは1週間後に調査報告書を受け取り、十数万円を支払いましたが、Bさんは1か月後に調査報告書を受け取り、数十万を支払うということもあります。

     

    Aさんの夫も、Bさんの夫も同じ会社に勤めており、役職も同じ、年収も同じだったとしても差が出てしまいます。

     

    十数万と数十万では差が大きすぎるかもしれませんが、実際同じカテゴリーの相談内容だったとしても、金額も調査期間も変わります。その案件によって、探偵側でしなければいけないことが変わるためです。

     

    探偵事務所によっては、パック料金を設定しているところもありますが、そのパック料金内で出来ることが限られてくるため、プラスアルファの調査料金を払わないと、結局欲しい情報は出てこないという可能性もあります。

     

    これは調査対象が人だからこそ、起きてしまうことです。全ての人の行動を100%予測することができない限りは不可能です。

     

    もちろん、探偵は一般の人に比べると、人の行動予測は出来る方ですが、それでも100%という数字は出せません。

     

    また、探偵に相談ができる内容がどういうものなのかの想像ができない、と思っている人もいるかもしれません。浮気や不倫などの調査や信用調査はイメージができても、それ以外のことで相談できることがあるのかは不明という場合もあるでしょう。

     

    探偵事務所のHPにも、どういったことができるという事は書かれていても、全てではありません。それがなぜなのかというと、相談内容を聞いて、それならお手伝いできそうだと思えば引き受けているからです。

     

    探偵に調査を依頼する時は、まず相談から始めますが、相談内容を聞いて、それは探偵ができる仕事なのかできない仕事なのかの判断をしてくれます。そのため、その相談者に対してしか受けていないというようなものもあるかもしれません。

     

    探偵への調査の依頼は、カスタマイズができるという事です。だから、先ほどの同じ不倫調査であっても、期間も調査料金も異なってくると言うわけです。

     

    そうやってカスタマイズしていくうちに、探偵事務所はどんどん進化をしていきます。

     

    確かに初めは、浮気調査、信用調査、行動調査、人探しといったような調査しかしていなかったかもしれませんが、時代が移り変わり、いじめ問題が定着してくると、いじめ調査というのも一般化してきました。

     

    これもメニューとしては載せていなかったもの、探偵事務所によっては昔からしていたというところもあるでしょう。様々な人の困りごと、お悩み相談をしているうちに、探偵としてこういう手伝いならできると判断し、依頼を受けていたら、それが一般化されることもあります。

     

    また昭和の頃は、探偵事務所を探そうとすると、電話帳かポスター、看板などしかありませんでしたが、世の中一般にインターネットが普及してくると、探偵事務所もホームページを持つところが増えました。ホームページが普及してくると、これまで電話と対面しかなかったのが、メールでの相談も可能になります。そして、2020年からは、世の中の状況に合わせて、テレビ電話でのリモート相談も受け付ける探偵事務所が増えました。

     

    そうやって探偵事務所は徐々に時代に合わせて変わってきています。今は探偵事務所のホームページに書かれていない調査も、相談を受けることが増えたと思えば、それを定番化しホームページに載せるようになるでしょう。

     

    一般向けの探偵が受ける相談は、いまだ浮気調査が一番多いですが、それは浮気調査が分かりやすい調査で、幅広い相談内容を一言で言えるからです。しかし、他にもヒットするような調査が出てくれば、そちらの方が探偵の代名詞になる事もあるでしょう。

     

    探偵事務所側は、とくにこの調査をメインに運営していこうとは思っておらず、人々が困っていることを、調査力で調べ上げ、助けたいという気持ちから探偵になっている人がほとんどです。そのため、時代の移り変わりとともに、探偵のありようも変わっていくのです。

     

    もし探偵の本分が浮気調査だけであれば、今の時代になっても残っていたかどうかはわかりませんし、この先の未来に残っているかはわかりません。ですが、調査業として探偵がある限りは、世間のニーズに合わせた調査を行い続けているので、変化を重ねながら探偵業界は続いていくでしょう。

     

    ですので、困ったことがあれば、とりあえず探偵に相談をしてみてはいかがでしょうか?

     

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