2024-05-28

    探偵業界のことを知らない人からすると、「成功率100%」と書かれていると安心できると思ってしまう人が一定数います。

     

    しかし、凄腕の探偵が所属しており、創業何十年もの評判の探偵事務所があっても、成功率100%ではありません。調査業ということもあり、必ず失敗は起こります。どんな物事にも、100%ということは、存在していないからです。

     

    では、なぜ成功率100%と書くのかというと、誇大広告として書いていたり、初めから騙そうとしていたり、何も考えていなかったりという場合があります。

     

    占いやギャンブルなどで、驚異の的中率100%というのも嘘だという事はすぐにわかりますよね。それを信じる人はいないと思いますが、探偵のことはやや空想上の職業というところもあり、成功率100%というのを信じてしまうのかもしれません。

     

    また、お客様満足度100%というのも嘘です。

     

    どんなに腕のいい探偵がいたとしても、探偵は客商売ですから、相性があります。どんな人とも完全に仲良くなることは出来ません。

     

    つまり、基本的に何に対しても、100%というのは嘘だということです。

     

    ただ初めに書いた成功率は、低いところよりも高いところの方がいいのは当然です。成功率が低いという事は、何かしらの失敗を良くしているという事になるからです。

     

    ただ、この「成功率」というのは、なに対しての成功率なのか、というところもあります。

     

    例えば、調査に対しての成功率だとした場合を考えてみましょう。

     

    浮気調査を依頼されていて、浮気現場の証拠写真を撮ることができれば、成功でしょうか?

    証拠写真を撮った時に、相手に証拠写真を撮っているところを見られた場合は、成功でしょうか?

    浮気調査をしたものの、対象者が浮気をしていなかったので、浮気の証拠写真はないと言われた場合は、成功でしょうか?

     

    調査には色々なケースが存在しています。

     

    一番わかりやすい成功例は、調査対象が浮気をしていて、その浮気の証拠写真を対象者に気付かれずに撮ることができた場合でしょう。

     

    この場合は、探偵側も依頼人側も成功していると判断しても、見解に違いは出ません。

     

    次に、証拠写真を撮っていることがバレた場合は、基本的には失敗です。対象者から恫喝を受けずに逃げられれば、成功だという事務所もあるかもしれませんが。完全な失敗は、証拠写真を撮ろうとしているところをバレてしまい、証拠写真を撮らずに逃げた場合です。ですが、証拠写真が撮れている場合は、探偵側と依頼人側で見解がずれることがあります。

     

    最後に浮気調査をしたものの、対象者が浮気をしていなかったので、浮気の証拠写真が撮れなかった場合、探偵側は調査は成功したと言いますが、依頼人側は調査が失敗しているという風に意見が分かれます。これはトラブルの元にもなるので、探偵側が依頼人と契約をする際に、対象者が浮気をしていない可能性もあるということを伝えている場合もあるでしょう。

     

    確かに対象者が浮気をしていなければ、どんなに優秀な探偵であっても、浮気の証拠写真を撮ることは出来ません。もし、それでも浮気の証拠写真を撮ってきた場合は、工作をしたという事になります。

     

    しかしこれは、一定数出てくることです。

     

    依頼人側は絶対浮気をしていると思って、探偵に調査の依頼をしている場合と、行動が怪しいから調査をして欲しいという場合があるため、対象者が浮気をしていない可能性もあるという事を考えている場合もあります。

     

    ただ、難しいのは、探偵が調査をした日に、対象者が浮気をしていなかっただけで、他の日に浮気をしていた可能性はあります。

     

    さらにいえば、依頼人が調査を依頼する前に、対象者が浮気相手と手を切ってしまった場合です。調査を開始した時には、対象者は浮気相手と手を切っているので、浮気の証拠写真を撮ることができません。探偵は過去に戻ることは出来ないからです。

     

    そのため、探偵が調査をした時には浮気をしていなかったという判断しかできません。浮気をしていない証拠を見つけるのは、ないものを見つけるのと同じですので、誰にもできないことです。

     

    ただ、探偵の能力が低いせいで、浮気をしていたのに見つけられなかったという可能性もゼロではないため、探偵側の失敗なのかどうかの見極めも難しいところです。

     

    帰りが遅くなる理由、異性の匂いがついている理由、風俗店などの名刺がある理由などを、浮気以外の理由で明らかにすることができるのであれば、浮気をしていない証拠に見えるかもしれませんが、気にしていた部分とは関係のないところで、浮気をしていたという可能性が否定できないため、やはり判断がしづらいところがあります。

     

    そして、こういったケースは、何年も探偵事務所をしていれば、必ず起こるケースです。そうなると、探偵側の不手際ではなく、依頼人との認識の齟齬が出てくるので、成功率100%とは謳えませんし、満足度100%もありえない、という事が分かるかと思います。

     

    聞こえのいい言葉を使って、客引きをしている探偵事務所を見かけたら、基本的には調査の相談をしない方がいいでしょう。調査の依頼をして、どういうトラブルが起きるのか、どういうネガティブなケースが起こるのかを相談前に聞き、正直に話してくれる探偵事務所の方が、安心して調査の依頼ができるはずです。

     

    探偵業界は特殊な業界のため、公にさらされている場所で、話せることは限られています。ですが、実際に電話相談をしたり、メール相談をしたりすると、もう少しだけ話せることも増えてきます。

     

    営業色の強すぎる探偵事務所や誇大広告を平気で出す探偵事務所は極力避けて、実直そうな探偵事務所を探しましょう。

     

    成功率100%と謳っている探偵事務所に依頼をして、トラブルが起き、消費者センターに連絡をしているという方が、何人も存在しています。

     

    探偵に調査を相談する時は、切羽詰まった状態になっているかとは思いますが、相談をする探偵事務所を間違ってしまうと、余計に面倒なことになってしまうので注意をしましょう。どうしても自分で探すことができない、となった時には、当協会のような探偵協会に相談をしてみて下さいね。問題のない探偵事務所を、紹介させていただきます。

     

    東京都調査業協会

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