2024-05-21

    探偵事務所は、今や都内だけでも何百という数字を超えて存在しています。

     

    探偵事務所の数が少ないときであれば、探偵事務所同士でも繋がりを持ったり、ライバルとして切磋琢磨したりすることもありますが、100を超えてくると、お互いにお互いを見るということができなくなります。

     

    世の中の企業もそうだと思いますが、100社未満の業界であれば、これからも一緒に頑張っていこうというようなことができても、新規参入の企業が増えすぎてしまうと、すぐにつぶれてしまうところも存在しているため、全ての企業と面識を持っているということは難しくなるでしょう。

     

    10人前後のアパートに住んでいる人たちの顔なら覚えられても、何棟もあるような集合住宅に住んでいると、全員の顔は覚えられないというのと似ているかもしれません。

     

    そういった背景もあり、数多く存在する探偵事務所の中には、問題を抱えている探偵事務所もあれば、探偵事務所を語った詐欺グループも残念ながら存在しています。

     

    また問題のない探偵事務所だったとしても、探偵も人間ですので、相談者の方と相性が悪い人も中にはいるかもしれません。お互いの意思疎通ができなくなり、ちょっとした問題に発展することもゼロではありません。

     

    こういったことは、探偵業界だけではなく、どこの業界でも起こることだと思います。

     

    ただ、探偵業界は、他の業界とは違い、クローズな世界ということもあり、特殊です。探偵事務所とトラブルになってしまった場合、どこに相談をすればいいのかがわからない、というのが問題です。

     

    しかも探偵に相談をしている内容は、他の業界とは違って、相談者側からしても他人には知られたくない内容です。そのため、トラブルになっても相談がしづらいという問題もあります。

     

    そもそも、どういったことで探偵事務所とトラブルになるのでしょうか。

     

    正規の探偵事務所と、正規の探偵事務所ではないという違いでも、起こるトラブルの種類は変わってきます。

     

    正規ではない探偵事務所の場合は、契約の時に伝えていた金額と最終的な調査料金が全く違ったり、調査報告書がずさんだったり、途中で仕事を放棄したり、という問題が発生することもあります。また中には、犯罪まがいのことにも手を染めて調査をしている場合もあります。

     

    例えば別れさせ屋のようなタイプの事務所です。「〇〇工作」と書いているものは、基本的に怪しいと思った方がいいでしょう。

     

    工作をするのは探偵の仕事ではありません。探偵がするのは、あくまで調査です。調査と工作では意味合いが違います。

     

    調査は調べて真実を告げるのが仕事ですが、工作は意図的に真実を捻じ曲げ、誰かの幸せのために誰かを不幸に落とし込む行為です。そして、不幸に落とし込む行為を行う際に、犯罪に手を染めているということになります。

     

    お金を払って誰かに何かしらの工作をさせた場合、工作をした人だけではなく、そこにお金を払って依頼をした相談者も犯罪者になってしまうので、十分に気を付けて下さい。依頼をした後では、取り返しのつかないことになっている場合があります。

     

    そうではなく、契約上で不当な扱いを受けた、詐欺を受けたという場合は、多くの人が利用するのが消費者センターです。

     

    ただ、探偵の特性上、消費者センターでは判断がつかないことも多く、問題解決ができない時もあります。探偵の事は、探偵が一番よくわかっているので、そういう時は、消費者センターだけではなく、当協会のような探偵協会に連絡をするのも一つの手です。

     

    探偵協会は、様々存在しており、一般の方からの探偵に対する苦情も受け付けています。こういう相談をしたのに、こういうことをされたというようなことを、探偵協会に伝えて下さい。

     

    ただ、相談者側が「これは詐欺だ!」と言っても、実際は詐欺ではないケースもあります。どういった時にそうなるのかというと、途中解約の時です。

     

    探偵事務所に相談をして、契約をする前に、契約内容の確認をしてもらっていますし、特に途中解約については、探偵側もトラブルになることが多いことを知っているので、契約前に途中契約をした場合の清算について説明をしています。

     

    探偵事務所にもよるところではありますが、例えば探偵事務所と契約書を交わしてから家に帰宅し、やっぱり探偵に調査をお願いするのはやめようと思って連絡をした場合、お金はかからないと思いますか?

     

    契約書を交わしたときに、解約金についても探偵から説明があります。意図的に解約金について話をしていない探偵がいたとしたら、そこは正規の探偵事務所ではないと判断してもかまいません。正規の探偵であれば、解約金トラブルが一番起こりやすいということを知っているためです。

     

    ただ、探偵側が解約金について説明をしていたとしても、相談者側が真剣に聞いていないということは多々あります。

     

    基本的に、探偵に依頼をするというと、覚悟を持って相談をしに来ている相談者がほとんどです。そのため、自分が途中解約をするという風には全く考えていないので、探偵が説明をしていても聞いていないことが多いのです。

     

    探偵と契約をしてから、探偵事務所を出て10分後に解約を探偵に伝えても、解約金を取られたという苦情が来ることもあります。10分では何もしていないじゃないか、と思うかもしれませんが、依頼人が事務所を出てから、調査員の手配を行い、道具の手配を行い、事前にできる調査の準備を始めている場合があります。

     

    さすがに契約をして、目の前に探偵がいる状態で、帰り際にやっぱり依頼は取りやめたいと言った場合は、それでも解約金を取るのかという疑問は残りますが、そうでない場合は、やはり解約金はとられることがほとんどです。

     

    ただそういった事情も加味して返答できるのは、探偵協会の方ですので、「これってどうなの?」ということがあれば、お気軽に探偵協会にご相談をしていただければと思います。

     

    消費者センターとは違い、探偵業界に長けた人がいるため、相談者側も相談がしやすいはずです。

     

    せっかく勇気を出して探偵事務所に相談に行っても、トラブルになってしまう可能性をゼロにすることはできません。何かしらの問題が起こる場合もあります。そんな時は、落ち着いて探偵協会にご相談くださいね。

     

    東京都調査業協会

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