2024-03-12

    個人が探偵に調査の依頼をするもので多いのが、人探しの依頼です。一番はもちろん浮気調査ですが、人探しの依頼も様々な形で相談をしに来る方がいらっしゃいます。

     

    例えば、家族が家出をしてしまったから探してほしい、恋人が失踪したから探してほしい、恋人が誘拐されたから探してほしい、子どもの頃にいなくなった父親もしくは母親を探してほしい、昔捨てた子どもの消息を知りたい、若い頃に付き合っていた恋人の現在を知りたい、などがあります。

     

    情報が少なかったとしても、人探しのノウハウがあるため、悩まれている方が探すよりも見つかる確率は上がります。

     

    しかし、依頼をされても、初めからお断りをしている場合もあります。断る可能性が高いのは、恋人の誘拐や恋人の失踪での人探しの依頼です。男性が探している場合もあれば、女性が探している場合もあります。ですが、なぜこの場合は初めからお断りをしている可能性があるのでしょうか?

     

    それは、依頼人が本当に恋人とは限らないからです。依頼人が恋人ではなく、ストーカーの可能性も考えられます。対象者は、ストーキングされているから逃げているのに、探偵が依頼人の言葉を100%信じて探し出す……というのは危険なことです。

     

    対象者がその人の前からいなくなったのには、何かしら理由がある場合もあります。それを調査のプロの探偵が料金を貰ったからと言って、何でもかんでも引き受けるというのは道徳的にアウトです。探偵は犯罪に加担することはありません。

     

    ストーカーではなくても、家族の場合も人探しの依頼は慎重に行っています。夫が、妻と子どもがいなくなったから探してほしいという依頼が来た場合、家族ならOKではありません。もしかしたら、夫が妻と子どもをDVしている可能性もあるからです。夫にDVを受け、離婚もできない、離婚をしても追い掛け回され、まだ結婚したままだと言いはっているという可能性もあります。そのため、人探しの依頼は慎重さが探偵者側にも求められています。

     

    もちろん、人探しの依頼の前提として、どういう間柄であったとしても、探偵が対象者を見つけた場合、本人が会話が可能な状態であれば、対象者に誰が対象者を探しているのかを伝え、対象者がここにいることを依頼人に伝えてもいいかを聞くことになっています。対象者がそこにいる理由は様々で、それを勝手に探偵が暴露をしても良いという考えではないからです。

     

    対象者に依頼人のことを伝えるのであれば、依頼人がストーカーだろうがDVをする家族だろうが、依頼自体は受けても良いと思うかもしれません。しかし、探偵が動くことで、間接的に依頼人と対象者の繋がりを作ってしまう危険性もあります。だから、これは犯罪と絡んでいると判断すれば依頼を受けないようにしているのです。

     

    また人探しの依頼には緊急性のあるものも存在します。山や観光地などで小さな子どもが行方不明になり、親が探偵事務所に依頼するという場合です。そういった場合は、捜索隊も出るのですが、それでも見つからないこともあります。子どもの年齢が小さければ小さいほど、家出という可能性が低くなるので、何かの事件に巻き込まれていたり、何かの事故に遭っている可能性もあるため、なるべく早く見つけなければいけません。

     

    しかし、そういった案件が探偵に事務所に舞い込んでくるのは、意外と時間が過ぎてからという事があります。捜索隊が動かなくなってから、家族はどうやって探せばいいのかに迷った時に、ようやく探偵のことを思い出すからでしょう。こういった案件は、調査を始めるのは早ければ早いほどいいので、できれば捜索隊が動いている間に探偵事務所にも相談に来ていただけると、より生きているうちに探すことができます。ただ、この場合の人探しは、少し特殊ですので、受け付けていない探偵事務所もあるかもしれません。

     

    人探しの依頼でよくあるものの一つが、過去の恋人を探すという依頼です。例えば、70歳前後になり、自分の終活を考えた時に初恋の人にもう一度会いたいと思ったり、結婚は出来なかったものの付き合っていた元恋人に会いたいと思ったり、戦争で生き別れた恋人に会いたいと思ったり、することがあります。

     

    会いたいと思っても、個人の力では探すことは困難です。だから探偵なら探してもらえるかもしれないと思って、人探しの相談に来られます。とはいえ、相手は当時のままではありませんし、結婚をして子どもがいて、孫がいる可能性もあります。そこに過去の恋人が現れたら、相手の家族はいい顔をしないでしょう。

     

    ですので、直接は会えなくてもいいけれど、言伝を届けてほしいという依頼人もいれば、手紙を渡してほしいと伝える人もいます。

     

    こういったケースは、探偵事務所によっては引き受けないこともありますが、引き受けるところもあります。引き受けた場合、対象者がどこにいるかを名簿やネットで検索をし、探し出します。年齢が年齢ですので、亡くなっている場合もありますが、生きている場合は調査をしている探偵が接触をします。その上で、その人に言伝を聞きたいか、手紙を受け取りたいか、直接会いたいかを聞いて、その返事を依頼人に伝えるというのが、流れです。

     

    まれに、お互いに配偶者がいなくなっているので、実際に会おうという事で会い、そこから交流が復活するケースもあります。

     

    その他にあるのが、子どもを赤ん坊の時に捨てたものの、高齢者になり子どもに会いたいと思って探偵に調査の依頼をしたり、捨てられた子どもの方が大人になってから、自分を生んだ親に会いたいと思い、探偵に調査の依頼をするということもあります。

     

    こういった場合は、基本的には依頼を受けているところがほとんどです。ただ流れは他のケースと同じで、対象者を見つけたら、誰が対象者を探しているのかを対象者に伝えます。その上で、依頼人が会いたいと伝えているが、会うかどうかを対象者に決めてもらいます。その時に、依頼人か対象者が求めれば探偵も同伴する場合もあります。

     

    というように、一言で「人探し」といっても、様々なケースがあります。対象者の情報が少なければ少ないほど、調査の時間はかかりますし、調査料金も上がってしまいます。ですが、どうしても探してほしい人がいるのであれば、一度探偵に相談をしてみてはいかがでしょうか。

     

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