2023-05-31

    日本で「探偵」という職業ができたのは明治時代です。西暦で言うと1889年。ですが、探偵という職業を名乗った初めの人が現れたのが日本は遅く、フランスでは1833年に探偵社が作られています。ただし、探偵社が初めてできたのが1833年であり、私立探偵が生まれたのはもっと昔だと言われています。

     

    話を日本に戻しても、探偵社が初めて日本に出来たのが1889年ですので、2023年の現在から考えると、134年も前からあったということです。それから探偵社は、ゆっくりと数を増やしていき、現在何社あると思いますか?

     

    探偵社は毎年といっていいほど、探偵社の数を伸ばしています。少し古いデータですが、2019年時点では東京都内だけで約870社ありました。その時点で、前年度から57営業所が増えているので、令和になった今でも探偵社の需要は減っていないということです。

     

    もちろんこの数字は東京だけの数字ですので、日本全体で見てみると軽く1000社は越えています。探偵社は東京だけではなく、大阪、名古屋、福岡といった場所でも数多く存在しているので、他の業種と比べても探偵社の数は少ないとは言えないでしょう。

     

    それなのにまだ、探偵社と秘密結社を混同して見ている方もいます。もちろん、両社は全く別物です。探偵社は調査業界の会社ですので、他の業界と変わりません。それに対して秘密結社というのは眉唾物が多く、法律を無視していることの方が多いものです。

     

    話がそれてしまいましたが、日本に探偵社が初めてできてから134年の月日が流れれば、世の中は大きく変わっています。明治、大正、昭和、平成、令和。それぞれ特徴的なことが起きてきましたし、その時代の中でなくなってしまった業界も存在しています。

     

    その中を生き抜いている探偵事務所。生き抜いているということは、探偵社は昔も今も変わらず依頼人から求められている、ということです。

     

    廃れてしまった業界は、時代の流れで求められなくなってしまったからというのもあると思います。それなのにどうして、探偵が生き残っているのかと言うと、昔も今も全く同じことだけをしているわけではないからです。時代に合わせて、人々が悩むことを解決するためにできることを模索しているからでしょう。

     

    ただ格となる部分は変えていません。それは調査業であるということと、依頼人を助けるということです。時代が変われば、人は何に対しても悩まなくなるのかといえば、そんなことはありません。悩む事柄は変わるかもしれませんが、「悩む」ということ自体は、時代が変わったとしても残るもの。だから、探偵はなくならないのです。

     

    探偵社で今と昔で何が変わったのかと言うと、例えばHPがあるというところも昔とは違うところです。会社なのでHPがあるのは当たり前の時代なのですが、様々な業界と比べても探偵がHPを持ち始めたのは遅い方だと思います。

     

    また、インターネットに力を入れている探偵社も存在しているのですが、どうしても探偵はアナログ感が残っているため、ネットに詳しいわけがないという先入観もあります。そう思ってしまう背景には、探偵はおじさんしかいない、という風に考えているからではないでしょうか。実際には20代の探偵も数多く存在しています。

     

    他にも変わった個所でいうと、浮気調査、行動調査、行方調査というだけではなく、いじめや嫌がらせ行為に対する調査も行っていることを明記するようになったことではないでしょうか。

     

    いじめや嫌がらせは、今に始まったことではないのですが、昭和時代ぐらいまではいじめや嫌がらせがあっても、当事者間で何とかしろという感覚がありましたが、今はちゃんと罰した方がいいという考えを持っている人が増え、証拠集めのために探偵を雇う人もいます。もちろん、罰するのは探偵の役割ではなく、司法の役割ですので、そこは間違えてはいけないところです。

     

    また最近の探偵は、弁護士と提携していることをオープンにしているところも増えてきました。弁護士が裏取りのために探偵を雇うことはありましたが、今は探偵事務所に来た依頼人に腕のいい弁護士を紹介するというような流れもできています。

     

    探偵はあくまで調査をして証拠を見つけるまでが仕事です。法律で罰する権利がないため、証拠を手に入れた依頼人が次にどうしたらいいのか困るということもありました。一般の人は、弁護士のつてなど持っていませんし、どういう基準で弁護士を選べばいいのかもわからないものです。それを、探偵が調査をした後に紹介してくれるのであれば、依頼人にとっても嬉しいこと。探偵型業種と手を取り合うことで、依頼人の悩みをより深く解決できるようになっているということです。

     

    そしてコロナ禍が始まり、現在はアフターコロナと呼ばれる時代に入りました。このコロナの期間で変わったことは、ウェブ会議の普及です。以前からウェブ会議はありましたが、人となるべく合わないようにするという世論があったために、多くの人がこのウェブ会議を行うようになりました。

     

    実は探偵も、ウェブ上での面談を行えるようにしている探偵社が一気に増えました。これまで、探偵に依頼をするなら、電話やメールで連絡を取ってから、直接探偵に会いに行くというのが一般的だったのですが、探偵への相談が自宅からでもできるようになったというのは大きな変化です。

     

    現在は、お店に行くのも事務所に行くのも制限はかけられていないので、探偵事務所に直接行って、相談をすることもできます。ですが、ウェブ会議のツールを使っての相談可というふうにしている探偵社もあります。

     

    探偵業界は人の秘密に触れることを調査する仕事のため、不透明なことが多々あります。それが、何となく怖いというイメージに結びついており、探偵事務所に行ったとたんに、恐喝されてしまうのではないかと思っている人も一部存在しています。ですが、ウェブ会議ツールを使って相談できるのであれば、怖くなれば切ればいいだけなので、探偵に相談をするということのハードルが低くなったと言えるでしょう。

     

    探偵は時代に合わせ、その時代に生きる人に合わせ、ちょっとずつ形を変えています。だからこそ探偵業界はなくならず、今も存続しているのです。何か悩みごとがあれば、お気軽にご相談くださいね。

     

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