2022-07-30

    一般的な知識として、探偵という言葉は知っていても、現実の探偵が何をしているのかを理解している人は一部の人しかいません。知名度はあっても、その内情はわからないのが探偵です。

     

    そうなってしまうのは、探偵が一般の人から姿を隠そうとしているからではなく、依頼する側が隠そうとするからです。探偵と繋がっていることをバレたくないという気持ちが強いのが、依頼人の心理。それは、探偵が危ない人たちだからとか、探偵が裏社会と繋がっていそうだからとか、そういうわけではなく、依頼人自身が持ち込んだ相談内容を、周りの人に知られたくないからです。

     

    そのため、令和の時代になっても、探偵というものが、実際はどういうものなのかということを知らない人が多いというわけです。

     

    ただIT時代になってから、様々な人たちがネットを駆使しはじめました。それは探偵も同じです。探偵自身がネットを使う時代になったため、インターネットがなかった時に比べると探偵の実情というのが外に出るようになってきました。

     

    インターネットが普及する前は、他の職業でも同じだと思いますが、自社のことを外に伝えようとする方法は、電話帳と看板と紙広告しかありませんでした。広告費をもっと出せるなら、新聞広告やテレビCMと言った媒体もありましたが、かなり費用が掛かってしまうため、そんなに頻繁には出すことができません。

     

    電話帳や看板、紙広告だと文字を書けるスペースも少ないため、必要最低限のことしか書けず、どんな悩みも相談を受け付けますとアバウトに書くか、浮気調査、人探しを行いますと固定の文章を書くかしかありませんでした。

     

    他の職業であれば、必要最低限のことしか書いていなくても、あとは口コミで広がったりもするのですが、探偵の場合は、先ほども書いたように依頼人本人が悩みのことを周りに知られたくないため、誰かに探偵に依頼をした話をすることもありません。そのため、広告を目にすることがあったとしても、生の声が聞こえてこないうえに、探偵という言葉自体は物語の中では広まっているので、実態がより不明と感じてしまうというわけです。

     

    そのため、探偵イコール怪しいというイメージがついてしまったのではないでしょうか。

     

    そして平成頃からインターネットが普及し始め、探偵も自社のホームページを作るようになりました。紙媒体とネット媒体での大きな違いは、文字の制限がないということです。ネット広告には文字制限はありますが、自社のホームページにはありません。しかも自分で作ることができるので、納得がいくまでデザインを考えることもできます。

     

    一般の人たちも悩みごとがなかったとしても、興味本位で探偵事務所のホームページを見ることができるようになりました。探偵側も、これでようやく少しは自分たちが受けている相談内容がどういうものなのかを、世間に公表できるようになったというわけです。

     

    ただそれでも、探偵という言葉が物語の中に出てくることのほうが多いため、一般的な知識が物語の方に偏ってしまう方や、現実の探偵イコール浮気調査専門の場所というイメージが強いというところはあります。探偵側も、一般の方からの依頼としては浮気調査の相談が多いため、それを前面にプッシュしているというところもあるのですが、探偵が受けている相談内容はそれだけではありません。実は時代によって、相談内容も幅広くなってきています。

     

    では、タイトルにある通り、探偵に相談できるものとできないものの判断基準は何なのかという点ですが、それは犯罪に関するものか、そうではないものか、というだけです。基本的にはそれ以外にはありません。

     

    もちろん、浮気調査の相談をされれば依頼を受けますが、それ以外のことで悩みがあることであれば、なんでも聞いてくれるということです。もちろん、専門知識が必要な相談の場合は、その知識に見合ったものが在籍していない場合には断ることもあります。もしくは、連携している探偵事務所がある場合は、その専門知識を持っている探偵事務所を紹介してくれる場合もあるでしょう。

     

    また、犯罪か犯罪じゃないかを基準にといっても、どこまでが犯罪で、どこからが犯罪じゃないのかということがわかりづらいこともあるかもしれません。そういった時は、探偵と面談をする前に、電話やメールでこういった依頼は受けてもらえるのかということを聞くといいでしょう。

     

    探偵事務所のホームページにも記載されていますが、始めのメール相談、電話相談は無料です。最近はLINE相談を受け付けているところもありますので、かしこまらずに気軽に聞いてみて下さい。

     

    犯罪かどうかという判断以前に、一昔前に放送された「別れさせ屋」の影響で、探偵が別れ工作を依頼すればしてくれると思っている方が多いのですが、別れ工作は犯罪に分類されます。場合によってはグレーゾーンでも黒よりと判断されます。

     

    相談をしてくること自体は犯罪ではないので、一般の方が探偵に相談をしてくるのは問題ないのですが、中にはその依頼を受けている探偵もいるということです。探偵協会に所属しているような探偵事務所では、「工作」とつくような依頼は一切受けていません。その点だけは留意してください。

     

    「工作」と名がつくものの依頼を受けるのは、探偵業界では「悪徳探偵」「悪徳業者」と呼んでいます。また、問題なのは依頼を受けた側だけでは終わらないという点です。もし、「工作」と名前が付くような相談をし、依頼が受理され、遂行して、完了してしまった場合、犯罪者となるのはその業者だけではなく、依頼をした本人も刑に処することになります。やったのは自分ではない、ではすまないということも覚えておきましょう。

     

    とはいえ、どこまでが犯罪で、どこからが犯罪じゃないのか、ということの判断は難しいものです。そして、相談相手である探偵にも問題のある業者が紛れているというのも、犯罪か犯罪じゃないかの判別を難しくしています。

     

    こういったことを解消するには、無料相談の段階で複数の探偵事務所に相談をしておくということ。そうすれば、お断りを入れてくる探偵がいた場合に、それがなぜなのかを聞けば、危ない橋を渡ろうとしていたということがわかることもあるはずです。もしくは、当協会のようなところに相談をすることで、それが正当な相談内容かも見えてきます。ぜひご活用くださいね。

     

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