2019-01-23
第46回:《探偵》依頼する前に後悔しない探偵社の選び方を知ろう
「あそこの奥さんが浮気調査を探偵に依頼したんだけど、結果はさんざんだったらしいわよ」
「えっ、何人もの愛人が出てきたってこと?」
「違う違う。最悪なのは旦那じゃなくて、探偵の方よ」
「どういうこと?」
「〇〇探偵社に多額の依頼料を請求されたんですって」
「よく聞く話だけど、本当にそんなことあるのね。怖いわ……」
というような奥様方の井戸端会議を、たまに聞くことがあります。一昔前に比べると、ぼったくりをするような探偵社は減りましたが、いまだに活動していることは否めません。
ただ、ぼったくりではないものの探偵側の説明不足が問題で、依頼人側がぼったくりにあったと感じるというケースもあります。(つまり、説明不足を盾にしてぼったくりをしている探偵もいるということです)
ですが、誤解しないで頂きたいのは、まっとうな探偵とぼったくりを含む、いわゆる悪徳探偵では、まっとうな探偵社の方が多いということです。
どうしても、まともな探偵社の場合、話題に出ることがありません。理由は、以前にもお伝えした通り、ちゃんとした報酬で、ちゃんとした調査結果を出してくれるのであれば、依頼人は探偵に依頼したこと自体を、周りの人に隠そうとするためです。
浮気調査をしたなんて世間に知られたくないと思うのは当然ですし、会社で役員や中途採用、新入社員の素性調査をしているというのも知られたくないでしょう。
人探しというのも微妙です。近所に「うちの息子が失踪して」なんて、世間には知られたくない人がほとんど。うまくいくのであれば、全て秘密裏にことを済ませたいと思うのが、普通の人の反応です。
探偵社の直接的な口コミというのも期待できません。ネットでの匿名希望の人の書き込みなら、本当のことも書いているかもしれませんが、匿名希望を盾に悪質な人たちが悪意のある文章を書いたり、悪意はなくても適当なことを書いたりしているので、何が真実かを見分けるのは至難の業です。
だからこそ、依頼人が探偵と対面した時に、この人は本当に信用していい人なのかどうかを見極める必要があります。
まず、探偵には「探偵業の業務の適正化に関する法律」というものが存在しています。平成18年6月に法律が作られ、平成19年6月に執行されました。詳しい内容は、当ホームページにも載せています。
この法律の中でも、特に見てほしいのが第四条「探偵業の届出」です。
この届出を出すと、営業所ごとに探偵業届出証明書が発行されます。この探偵業届出証明書にはそれぞれ番号(「○○県公安委員会届出0123456」というような感じです)が書かれているのが特徴です。
探偵業届出証明書は、大抵ホームページに張り出していますが、ない場合は営業所で見つけるか、直接聞いてみてください。営業所に行かないとわからない、直接聞かないとわからないというのが、ハードルが高いと思ったら、初めはHPに探偵業届出証明書を載せているところだけをピックアップするのもいいかもしれません。
(そもそも探偵業届出証明書は、解りやすい所に置いておくことも義務付けられているので、HPに載せていない探偵社は、インターネットに疎い探偵か、あえて載せていない…もしくは載せるものがない探偵です)
そして、この探偵業届出証明書の凄いところは、探偵業届出証明書に書かれている番号を管轄の警察署に問い合わせると、その営業所に問題があるかどうかを教えてくれるというところ。
過去に苦情が入っていたり、営業停止になっていたり、そもそも探偵社は存在しないということだったりを教えてくれます。
(探偵社は存在しないというのは、探偵業の届出を提出していない探偵社ということです。つまり違法探偵)
また警視庁のホームぺージには過去に業務停止処分を受けた探偵社が掲載されているので、気になる方はチェックをしてみましょう。
(ここで注意すべき点は、そもそも探偵業の届出を提出していない探偵社は載っていないということを忘れないでください)
届出番号を確認して問題がないとわかっても、まだ安心してはいけません。苦情ギリギリのところにいる探偵社もあります。例えば伝達能力の低い探偵。この探偵の場合、苦情になりやすいのが依頼料です。
探偵社を訪れる依頼人は、大抵初めて探偵社を使う人たちです。探偵業界のことを知らないので、料金表が載せられていても、いまいちどれだけお金がかかるのかが分からない人がほとんど。
明瞭会計にするためには、探偵側が依頼人に対して料金モデルなどを示しながら丁寧に伝えていく必要があります。
それができていないと、依頼人は「探偵にぼったくられた」とか「探偵を雇うと、本当に出費がかさむんだ」とか、マイナスな感情を残したまま探偵社から離れていきます。
結果を出していれば、「高い」とは思っていても苦情にはしないケースもあるので、他の人から見ると「あの探偵社は優良なところなんだ」と思うでしょう。
なので、悪意はなくても伝達能力が低いために、料金がどういう時にかさみ、最終的にどれくらいの金額になるのかが想像できない場合は、後々の自分のためにも、しっかり理解できるまでしつこく聞いてください。
会話の中で、もし探偵側の態度が悪くなるようでしたら、探偵社自体を変えることをおすすめします。依頼は一度しか行わないかもしれません。ですが、依頼人側は決して安くはない金額を探偵に支払うことになるので、自分が納得できない限りは、最初から依頼しない方が得策です。
今の探偵は、依頼人に寄り添うように相談に乗り、最終的にかかる金額もある程度の近似値を伝え、しっかりと調査をして報告してくれます。
依頼人の方に、「〇〇探偵社に依頼して本当によかった」と思って頂ける探偵社でありたいと思っている探偵が多いということを知って頂けたらと思っています。
東京都調査業協会では、一つでも多くの優良探偵社を増やし、一つでも多くの悪徳探偵社を減らそうと思っています。
他の探偵社であった苦情も受け付けていますが、個別での依頼も受けておりますので、何か困ったことがあった時には、いつでもお気軽に連絡をしてきてくださいね。